江戸文化を彩る浮世絵版元、蔦屋重三郎の波瀾万丈な人生を描くNHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」。第11回「富本、仁義の馬面」では、売れ行き不振の「青楼美人合姿鏡」を起爆剤に、俄祭りを盛り上げようと奔走する蔦重(横浜流星)の姿が描かれました。しかし、浄瑠璃の人気太夫・富本豊志太夫(寛一郎)を招聘する計画は難航。そこで蔦重は、浄瑠璃の元締めである鳥山検校(市原隼人)に協力を仰ぐことに。この鳥山検校の言動が、視聴者の間で大きな話題となっています。
鳥山検校の鋭い洞察力
鳥山検校の屋敷を訪れた蔦重は、そこで瀬川(小芝風花)と再会します。瀬川を「瀬以」と呼ぶ鳥山検校は、蔦重を前に明るく振る舞う瀬以の様子に鋭く反応。「随分、楽しそうだな。お瀬以」と、まるで嫉妬を隠さないかのような一言を放ちます。さらに、蔦重が屋敷を去る際、呼び止めようとした瀬以の腕を掴み、「随分とそなたに優しい男だな」と蔦重に告げ、そして意味深長に「脈が速い……」と呟きます。この鳥山検校の洞察力に、SNS上では「鳥山検校、怖い!」「瀬以の心に気づいてる」といった声が上がりました。
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複雑に絡み合う人間模様
蔦重と瀬川、そして鳥山検校。三人の間に流れる緊張感と、複雑に絡み合う人間模様が、このシーンをより一層印象的なものにしています。江戸時代のエンターテイメント界を舞台に、様々な人間ドラマが繰り広げられる「べらぼう」。今後の展開にますます目が離せません。
嫉妬、そして愛憎劇
鳥山検校の言動は、瀬川への愛情の裏返しとも捉えられます。しかし、その愛情は時に歪んだ形となり、瀬川を苦しめることにもなりかねません。この愛憎劇の行方が、今後の物語の鍵を握っていると言えるでしょう。
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蔦屋重三郎の挑戦と葛藤
俄祭りを成功させようと奮闘する蔦重は、様々な困難に直面します。富本豊志太夫の招聘、そして鳥山検校との駆け引き。これらの出来事は、蔦重の人間としての成長を促す試練となるでしょう。
森下佳子氏が描く人間ドラマ
脚本を手掛けるのは、「ドラマ10『大奥』」で高い評価を得た森下佳子氏。緻密な心理描写と巧みなストーリー展開で、江戸時代の人間模様を鮮やかに描き出します。今後の「べらぼう」では、どのような人間ドラマが待ち受けているのでしょうか?