近年、美しいリゾート地として知られる済州島で、外国人による犯罪が急増し、深刻な社会問題となっています。特に中国人を中心とした犯罪が目立ち、地元住民の不安が高まっているのです。この記事では、済州島で起こっている外国人犯罪の実態と、警察が発表した対策について詳しく解説します。
済州島を襲う外国人犯罪の波
済州島では、観光活性化を目的として、テロ支援国家を除く111カ国からの外国人に対して、30日間ビザなしで滞在できるノービザ制度が導入されています。しかし、この制度を悪用した犯罪が後を絶ちません。
最近では、中国人のグループが寺院の納骨堂に侵入し、6基の骨壺を盗み出すという衝撃的な事件が発生しました。犯人グループは寺院に200万ドル（約3億円）を要求し、海外へ逃亡。警察の懸命な捜査により骨壺は無事に戻りましたが、この事件はノービザ制度の脆弱性を浮き彫りにしました。
済州道内の寺の納骨堂に侵入して６基の骨壺を盗み出した中国人一党。
他にも、中国人同士の殺人事件や、無断離脱、不法滞在などの事例も増加傾向にあります。済州警察庁の発表によると、2020年から2023年の4年間で、外国人犯罪の被疑者のうち、実に67.5%が中国人だったというデータも出ています。
犯罪増加の背景にあるもの
外国人犯罪の増加には、コロナ禍後の海外旅行の再開、ノービザ制度の悪用、そして済州島が観光地であるという地理的要因などが複雑に絡み合っていると考えられます。専門家の中には、「観光客をターゲットにした計画的犯罪や模倣犯の増加も懸念される」と指摘する声も上がっています。
済州警察、外国人犯罪対策を強化
外国人犯罪の急増を受け、済州警察庁は「外国人犯罪特別治安対策」を始動しました。100日間にわたる集中的な対策期間を設け、外国人犯罪の撲滅を目指します。
具体的な対策内容
対策の柱となるのは、ノービザ制度の見直しです。悪用を防ぐため、保証金制度の導入や関連機関との連携強化などが検討されています。
警察が隠された遺骨の入った箱を掘り起こす様子。
また、外国人犯罪専門の担当部隊を設置し、パトロールや取り締まりを強化。さらに、外国人コミュニティとの協力関係構築や広報活動を通じて、不法滞在の予防にも力を入れます。
専門家の意見
犯罪学の専門家である田中教授（仮名）は、「外国人犯罪対策には、制度の見直しだけでなく、多言語対応の強化や文化交流の促進など、多角的なアプローチが必要だ」と述べています。
まとめ：安全な済州島を取り戻すために
済州島は、美しい自然と文化が魅力の観光地です。外国人犯罪の増加は、島全体のイメージダウンにつながりかねません。警察だけでなく、地域住民、観光客、そして関係機関が一体となって、安全で安心な済州島を取り戻すための努力が求められています。
