奈良県山添(やまぞえ)村の山中で平成29年8月、小型機が墜落し、搭乗していた夫婦が死亡した事故で、奈良県警天理署などは12日、操縦の知識と技能の不足によって事故を起こしたとして、業務上過失致死と航空法違反の疑いで、機長の夫=当時(68)=を容疑者死亡のまま書類送検した。
書類送検容疑は29年8月14日午前11時55分ごろ、小型プロペラ機を操縦して八尾空港(大阪府八尾市)を離陸後、方向のバランスを保つ垂直尾翼の一部を適切な位置にセットするなどの操作手順を怠り、機体が制御できなくなり墜落。同乗の妻=同(55)=を死亡させたとしている。
運輸安全委員会は今年7月、機長に知識や技量が不足していたため、操縦できない状態になって旋回・急降下し、空中分解したのが原因とする調査報告書を公表していた。