有馬哲夫早大名誉教授のX投稿が大炎上:世代間ギャップとSNSコミュニケーションの波紋

社会学者で早稲田大学名誉教授の有馬哲夫氏(72)がX(旧Twitter)に投稿した“説教ポスト”が、世代間分断を巡る激しい議論を巻き起こし、大規模な炎上騒ぎとなっています。この発言は瞬く間に拡散され、多くのユーザーから批判の声が殺到。有馬氏の過去の「過激」な発言も改めて注目を集めています。

発端:「焼け野原からの復興」を巡る投稿の真意

この論争の発端は10月27日、有馬氏がX上のとあるユーザーによる「老人たちが水道売り渡したり土葬賛成ってワケ 若者の方がよっぽど国を守ろうとしてんのな」という投稿を引用し、以下のように反論したことでした。

《ふざけるな。戦後の焼け野原からだれが復興させた。誰が経済大国日本を作った。われわれだ。われわれの努力がなかったら日本はアジアの最貧国だ。Xのポストする暇あったら勉強しろ、働け。》

この「われわれ」発興論は、現代の若者を批判し、自らの世代を日本の発展の立役者とする内容で、Xのトレンドワードに浮上。28日18時時点で1600万件以上のインプレッションを記録し、リプライ欄には反発の声が殺到しました。

有馬哲夫氏のX(旧Twitter)投稿画面。世代間分断をテーマにした過激な発言が炎上を招いた様子。有馬哲夫氏のX(旧Twitter)投稿画面。世代間分断をテーマにした過激な発言が炎上を招いた様子。

ユーザーからの猛反発:認識のズレと「傲慢さ」への指摘

有馬氏の投稿に対し、Xユーザーからは以下のような厳しいツッコミが寄せられました。

  • 《えっ?「高度経済成長期」って「1950年代半ば〜1970年代初頭」ですよね。あなた当時おいくつでしたか?》
  • 《思い上がりも甚だしいわ》
  • 《ここまで傲慢なポスト初めて見た》
  • 《あなたの年齢から計算していくと復興させたのはあなたの前の世代だし、バブルの恩恵を一番受けて、バブル崩壊後の停滞を作ったくらいの年代としか思えないんですよねえ》

これらのコメントは、有馬氏の年齢(1953年生まれ)と日本の高度経済成長期の年代が一致しないという事実を指摘し、彼が日本を復興させた「われわれ」の世代ではないという認識のズレを示しています。また、その断定的で「上から目線」とも取れる高圧的な物言いに対して、「傲慢だ」と感じるユーザーが多かったことが伺えます。

繰り返される「過激発言」:過去のSNS炎上事例

有馬氏はこれまでにもSNS上で「過激」な発言を繰り返し、注目を集めてきました。例えば、10月21日には以下のような投稿をしています。

  • 《高市氏が総理に決まる瞬間上がると思って株の買いを入れましたが暴落しました。それまではジリジリ上がっていたのに。ということでアンチになりました》
  • 《小野田氏が外国人問題担当相だなんてなにかんがえているの。留学生優遇デマの汚染源。ヘイトの女王。うまくいくはずないでしょ。外国人が可愛そう》

さらに今年1月には、実業家のひろゆき氏(48)に対し《ルフールマン原則もしらない無知、バカ、アホ。よくツイートするわ》と辛辣な言葉でリポストし、《それが早大名誉教授の言葉遣いですか!?》といった批判も寄せられました。これらの発言は、公的な立場にある人物としての品位を疑問視する声も少なくありません。

専門家が指摘する背景:世代論とSNS炎上のメカニズム

全国紙社会部記者は、有馬氏の発言が炎上した背景について次のように分析しています。「有馬氏は1953年生まれのいわゆる“ポスト団塊世代”に属します。一般的に戦後の高度経済成長期を支えたとされるのは、1935年から1946年ごろまでに生まれた“焼け跡世代”だと言われており、この世代間の認識のずれが違和感を生んだのでしょう。また、有馬氏の断定的で攻撃的な言い回しは、特に若い世代には押し付けがましく映り、『単なる上から目線の説教』と受け止められた可能性が高いです。」

また、知識人としての品位を問う声が上がるのは、SNSというオープンな場で、過度に感情的かつ攻撃的な言葉遣いが、その専門性や権威を損なうと捉えられるためです。

結び

有馬哲夫氏の一連のX投稿は、単なるSNS上での炎上にとどまらず、日本の社会における世代間の認識ギャップ、そして公的な立場の人物がSNSで発信する際の言葉遣いやコミュニケーションのあり方について、改めて深く考えさせるきっかけとなっています。特に、高度な専門性を持つ人物が感情的な言葉を用いることの是非は、現代社会における重要な論点と言えるでしょう。

参考資料

  • Yahoo!ニュース: 「思い上がりも甚だしいわ」ツッコミが殺到した72歳早大名誉教授の“世代間分断”投稿. (2025年10月28日掲載)