【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ米大統領は13日、ホワイトハウスでトルコのエルドアン大統領と会談する。トルコによるシリア北部での軍事作戦や、シア製防空システム「S400」の導入問題などが主要議題となる見通しだ。
トランプ政権高官は12日の電話記者会見で「S400の導入問題は解決されなくてはならない」と指摘。オブライエン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)も11日、CBSテレビの報道番組に出演し、「トルコがS400を廃棄しないのであれば制裁の実施もあり得る」と警告した。
トランプ政権としては、13日の会談でトルコに「シリアでの恒久停戦」と「S400の導入断念」に応じさせたい考えだ。また、トルコがこれらの要求に応じれば、最新鋭ステルス戦闘機F35の国際共同開発計画に復帰させることも検討する方針だ。
ただ、トランプ氏はこれまでトルコ制裁に消極的とみなされており、エルドアン氏にどこまで圧力をかけていくかは定かでない。
これに関し、米NBCニュースは12日、ボルトン前大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が6日に南部フロリダ州マイアミで開かれた私的会合で、トランプ氏がトルコ制裁に反対するのは「理不尽だ」と批判し、同氏のトルコ政策は個人的またはビジネス上の関係に左右されていると指摘していたと報じた。
トランプ氏一族が所有する企業はトルコで事業を展開している。