石破首相、杉田水脈氏参院選擁立の真相とは?「岩盤保守」への思惑を読み解く

日本の政界を揺るがす、杉田水脈氏の参院選擁立。石破茂首相は「強烈な違和感」を表明しながらも、なぜ公認を取り消さなかったのか?本記事では、その背景にある「岩盤保守」層への戦略、そして今後の政界への影響について深く掘り下げます。

公認の背景に「岩盤保守」への戦略

石破首相は参院予算委員会で、杉田氏の発言に対し「強烈な違和感」を表明しました。しかし、最終的な公認権者である首相自身が公認を取り消すことはなく、その矛盾した行動に疑問の声が上がっています。

石破茂首相石破茂首相

専門家の間では、この公認劇の背後に「岩盤保守」層への戦略があると分析されています。評論家の古谷経衡氏は、50代以上のミドルシニア層を中心とする「岩盤保守」層からの支持が厚い杉田氏の存在が、自民党の比例票や党員獲得に大きく貢献すると指摘しています。

過去の杉田氏の発言は、男女平等や人権に関する問題で物議を醸してきました。しかし、こうした発言こそが「岩盤保守」層の共感を呼ぶ一因となっているという見方もあります。

政治部デスクによると、杉田氏は故安倍晋三元首相の寵愛を受け、比例中国ブロックで厚遇されてきた経緯があります。石破首相は、安倍政権を支えたものの、現在は離れてしまった「岩盤保守」層を取り戻すために、杉田氏の公認を決断したと見られています。

杉田氏擁立の波紋:今後の政界への影響

杉田氏の擁立は、政界に大きな波紋を広げています。野党からは批判の声が上がり、自民党内からも疑問視する声が上がっています。

立憲民主党の杉尾秀哉参院議員は、石破首相の「強烈な違和感」発言と、公認を取り消さない矛盾した行動を厳しく批判。言行不一致を指摘し、その真意を問いただしています。

杉田水脈氏杉田水脈氏

一方で、杉田氏の支持者からは、擁立を歓迎する声も上がっています。「岩盤保守」層からの支持は、今後の選挙において大きな力となる可能性があり、自民党の選挙戦略に大きな影響を与えることは間違いありません。

今回の杉田氏擁立は、日本の政治における「岩盤保守」層の影響力、そして政治家の戦略的な行動を改めて浮き彫りにしました。今後の政界の動向に注目が集まります。