米価高騰、小売価格1.8倍に!「消えたコメ」問題も深刻化

2024年も米価高騰の波が収まらず、家計への負担が増え続けています。2月の小売店におけるコメの販売価格は、前年同月比でなんと1.8倍近くまで上昇していることが農林水産省の調査で明らかになりました。この深刻な状況を受け、消費者の不安はますます高まっています。

スーパーの棚に並ぶコメ、価格は昨年比1.76倍

農林水産省の発表によると、2月の新米販売価格は、スーパーなどの小売業者向けで前年同月比1.76倍、中食・外食事業者向けでも1.56倍に達しています。これは、近年の米価上昇の中でも特に大きな伸び率であり、家計への影響は避けられそうにありません。食卓の定番であるコメの価格高騰は、日々の食生活に不安をもたらすだけでなく、外食産業にも大きな打撃を与えています。

スーパーに並ぶ米スーパーに並ぶ米

深刻化する「消えたコメ」問題、25.4万トンに

さらに、JAなどの大手集荷業者に集荷されない「消えたコメ」の問題も深刻化しています。1月末時点で23万トンだった「消えたコメ」は、2月末には25.4万トンに増加。この未集荷米の増加は、流通過程の複雑さや、生産者と流通業者間の価格交渉の難航などを背景に、供給不足の一因となっている可能性も指摘されています。 専門家の中には、「生産調整の在り方を見直すべきだ」との声も上がっています。 例えば、米穀卸売業者に長年勤める田中一郎氏(仮名)は、「生産者と消費者の双方にとってより良い仕組みを作る必要がある」と提言しています。

今後の米価動向と対策は?

この米価高騰の背景には、昨年夏の天候不順による減産や、肥料価格の高騰といった要因が挙げられます。今後の米価動向については、関係者も予断を許さない状況です。政府は、備蓄米の放出など、価格安定化に向けた対策を講じていますが、その効果はまだ見えていません。 消費者としては、価格変動に柔軟に対応できるよう、様々な種類の米を試したり、代替食品を検討するなど、工夫が必要となるでしょう。

家庭でできる対策とは?

家計を守るためには、米の消費量を調整したり、麦ごはんを取り入れるなど、工夫を凝らすことが重要です。また、特売日などを活用して賢く購入することも有効な手段です。外食では、定食のごはんの量を調整してもらうなど、できることから始めてみましょう。