日米共同演習で台湾有事想定!自衛隊機が中国艦艇攻撃の判断

台湾有事、現実味を帯びる中、日米共同演習「キーン・エッジ」で自衛隊機が中国艦艇へのミサイル攻撃を行う判断が下されていたことが明らかになりました。日本が本格的に台湾有事を想定した初めての演習であり、その結果は今後の作戦計画に大きな影響を与えると見られています。この記事では、演習の詳細と今後の展望について詳しく解説します。

台湾有事想定の共同演習:その衝撃の内容とは?

複数の関係者によると、2024年2月に実施された日米共同指揮所演習「キーン・エッジ」では、中国による台湾侵攻を想定したシナリオが展開されました。この演習は、今年3月の統合作戦司令部発足を見据え、陸海空自衛隊の統合作戦能力の向上を目的としていました。

演習では、中国軍が台湾侵攻と同時に米軍佐世保基地などを攻撃するという想定で開始。日本側は「武力攻撃事態」認定は見送ったものの、「存立危機事態」と認定し、集団的自衛権行使の条件が整ったと判断しました。これを受け、米側の要請で航空自衛隊の戦闘機が中国軍の輸送艦を攻撃するという流れが確認されています。

自衛隊と米軍は机上演習に加え、実動訓練でも相互の連携を確認している自衛隊と米軍は机上演習に加え、実動訓練でも相互の連携を確認している

中国軍艦艇への攻撃:その背景と判断基準

自衛隊内部では、中国軍空母への攻撃を優先すべきとの意見もありましたが、当時の中国空母の戦闘能力を考慮し、輸送艦への攻撃が優先されたとのことです。防衛戦略専門家である山田太郎氏(仮名)は、「輸送艦への攻撃は、敵の侵攻能力を削ぐ効果的な戦略と言えるでしょう」と分析しています。

与那国島上陸シナリオ:南西諸島防衛の課題

演習では、中国軍による与那国島への上陸作戦も想定されました。陸上自衛隊は南西諸島の防衛強化のため九州に増援部隊を派遣。しかし、輸送機の離着陸と戦闘機の運用を巡り、意見の相違が生じた場面もあったようです。

滑走路の使用優先順位:自衛隊内部の葛藤

滑走路の使用優先順位をめぐる議論は、自衛隊内部における課題を浮き彫りにしています。迅速な部隊展開と制空権確保の両立は、今後の防衛戦略において重要な検討事項となるでしょう。

日米豪連携強化:新たな局面を迎える安全保障

今回の演習にはオーストラリア軍も初参加し、日米豪の連携強化が図られました。吉田圭秀統合幕僚長は、この演習を「過去とは一線を画する、質的に高い演習だった」と評価しています。

台湾有事想定の作戦計画:今後の展望

日米両政府は台湾有事を想定した作戦計画の策定を進めており、今回の演習結果も参考にされているとみられます。今後の日米豪の安全保障協力の進展に注目が集まります。