斎藤元彦兵庫県知事の疑惑告発文書問題に絡み、斎藤氏が、告発文書を作成した元県民局長の男性=昨年7月に死亡、当時(60)=の私的情報について、「わいせつな文書を作成していた」と発言したことを巡り、県の有田一成総務部長は16日、県議会の総務常任委員会で「特に説明する必要のない内容であった」との認識を示した。公明党県議からの質問に答えた。
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斎藤氏は県議会の調査特別委員会(百条委員会)の報告書が提出された後の先月5日の定例会見で、元県民局長への懲戒処分の撤回について問われた際に、「倫理上極めて不適切なわいせつな文書を作成していた」と言及。昨年5月の処分当時には、「業務と関係のない私的な文書」として明かされていなかった私的情報の内容に踏み込んだ上で、処分の正当性を主張していた。
この日の委員会で、公明党の越田浩矢委員は、有田氏に対し、斎藤氏の「わいせつな文書」という発言について、「問題はないのか」と質問。有田氏は処分理由となった非違行為は、職務と関係のない私的な文書を勤務時間中に作成していたことで、「(文書の)内容については問題にしていない」と説明。斎藤氏の発言は「特に説明する必要のない内容であった」と述べた。
斎藤氏は同日の定例会見で、発言の意図について改めて問われると、「(百条委の報告書が議決された)新たな局面ということで発言した」と述べ、撤回や修正についても「総務部長がどのような経緯の中で発言したかは承知していないが、私としてはこれまで述べた通りだ」として否定した。