6月22日投開票の東京都議会議員選挙で、新興政党の参政党が躍進し、都議会で初めて議席を獲得しました。擁立した4候補のうち3人が当選。特に高得票を得た候補もおり、既存政党に衝撃を与え、7月20日投開票の参院選への影響が注目されています。この「参政党 都議選 躍進」は、今後の政治動向を占う上で重要な出来事です。
保守票の受け皿としての躍進
2020年結党の参政党は、「日本をなめるな」などのスローガンが示す鮮明な保守政策が特徴です。これまで新興少数政党と見なされることが多かった同党が都議選で勝利を収めた要因として、「保守票の受け皿」となった点が指摘されています。
参政党の政策ポスター 都議選での躍進を示す
都議選では、擁立した4人の候補者のうち3人が当選を果たし、都議会で初めて議席を獲得しました。特に、世田谷区(定数8)ではトップと僅差の2位、練馬区(定数7)でも3位に入るなど特定の選挙区で健闘。総得票数は11万7千票、公認候補者1人当たり平均2万9千票は、第1党都民ファーストの会(1人平均2万8千票)、第2党自民党(告示日時点候補者数で計算、同1万9千票)と比較してもその勢いが際立ちます。
この躍進の背景には、国政での政治資金不記載問題(いわゆる裏金問題)に加え、都連でも同様の事案が発覚した自民党から、従来の支持層の一部が離れた可能性が指摘されています。また、2024年衆院選で議席を増やした国民民主党も、過去の不祥事報道があった候補者擁立を巡る報道などで支持率を落としており、国民民主党に一時流れた票の一部が参政党に移ったとの分析も成り立ちます。自民党から国民民主党へ、そして参政党へという票の遷移が、今回の躍進を後押ししたという観測もあります。
参政党の今回の都議選での躍進は、既存政党にとって無視できない動きです。特に7月20日投開票の参院選に向け、各党は参政党の動向を警戒し、対策を迫られるでしょう。