フジテレビの親会社であるフジ・メディア・ホールディングス(FMH)の改革構想をめぐり、SBIホールディングス(HD)の北尾吉孝会長兼社長がIP(知的財産)活用戦略の重要性を強調しました。特に、世界的な人気を誇るキャラクター「ちいかわ」を成功例として挙げ、FMHのデジタル化推進と収益力強化への期待を表明しました。
「ちいかわ」に見るIPコンテンツの可能性
北尾氏は、若者を中心に絶大な人気を誇る「ちいかわ」の成功に注目。2020年にTwitter(現X)で連載が始まったこのキャラクターは、可愛らしいビジュアルと独特な世界観で瞬く間に人気を獲得。SNSでの口コミを起点に書籍やグッズ展開へと広がり、国内外で幅広いファン層を獲得しています。
ちいかわ
北尾氏は、「ちいかわ」の成功を「IPコンテンツの拡散スピードと拡散範囲の激変」を象徴する事例として捉え、FMHの改革に繋げるべきだと主張。 「フジテレビは『IPの宝庫』であるにも関わらず、有効活用ができていない」と指摘し、デジタル化投資の強化とIP戦略による収益拡大を提言しました。
FMH改革への提言:デジタル化とIP活用
北尾氏は、FMHの収益構造改革として、不動産事業の売却益をデジタル化投資に充てることを提案。イベント、映画、グッズ展開などを連携させたIP戦略で収益拡大を目指すよう求めています。
専門家の見解
メディア戦略コンサルタントの山田一郎氏(仮名)は、「北尾氏の提言は、時代の流れを的確に捉えたものと言えるでしょう。デジタル化とIP活用は、メディア企業の生き残りをかけた重要な戦略です。フジテレビが持つ豊富なIPを最大限に活用することで、新たな収益源を創出し、競争力を強化できる可能性を秘めています。」と分析しています。(架空の専門家によるコメント)
北尾氏と孫氏、堀江氏との関係
北尾氏は、かつてソフトバンク(現ソフトバンクグループ)の孫正義氏と野村証券時代に繋がりを持ち、ソフトバンクに入社。その後、SBIHDを設立し独立しました。また、「ライブドア騒動」ではフジテレビのホワイトナイトとして堀江貴文氏と対峙した過去も。しかし、近年では堀江氏率いる宇宙ベンチャーへの出資を行うなど、関係性が変化している点も注目されます。
北尾氏
まとめ:フジテレビの未来
北尾氏の提言は、フジテレビの未来を左右する重要な転換点となる可能性があります。「ちいかわ」のような成功事例を参考に、デジタル化とIP戦略を推進することで、新たな成長軌道を描くことができるのか、今後の動向に注目が集まります。