日本の食卓を支えるお米が高騰を続けています。15週連続で最高値を更新する中、家計への負担を軽減するため、スーパーではアメリカ産米とのブレンド米や韓国米が登場しています。私たちの食卓はこれからどう変わっていくのでしょうか?
国産米高騰で輸入米に注目が集まる
近頃、スーパーで国産米の価格が高騰しているのにお気づきでしょうか?この状況を受け、リーズナブルな価格で提供できる輸入米に注目が集まっています。
国産米とアメリカ産ブレンド米
東京・千代田区の米専門店「米マイスター麹町」では、国産米とアメリカ産カルローズ米をブレンドしたお米が人気を集めています。国産米が1kgあたり800円ほどするのに対し、ブレンド米は600円程度と、3割ほど安く購入できるのが魅力です。
ミニマムアクセス米とは?
この価格差の秘密は「ミニマムアクセス米」という制度にあります。日本はWTOの規定に基づき、一定量の外国産米を無関税で輸入する義務を負っています。この制度を活用することで、低価格での販売が可能になっているのです。米マイスター麹町の福士修三社長は、「国産米の高値が続く限り、外国産米を活用せざるを得ない状況です」と語っています。
韓国米も日本市場に初上陸!
輸入米の動きはアメリカ産米だけにとどまりません。新宿区新大久保の韓国スーパー「韓国広場」では、韓国産のブランド米「地の果ての日差し」が販売されています。一般消費者向けとしては統計開始以来35年ぶりの輸入とのこと。
韓国のブランド米「地の果ての日差し」
現在、4kgで3866円と、関税の影響で韓国国内の約2倍の価格となっていますが、流通量が増えれば値下げも期待できるそうです。「韓国広場」の社長は初回入荷分はすぐに完売したと語り、今後の販売に期待を寄せています。
アメリカ産米輸入拡大の可能性と懸念
日本政府はトランプ関税対策として、アメリカ産米の輸入拡大を検討しているという報道もあります。実現すれば、更なる価格低下が見込めますが、国産米農家への影響も懸念されます。米マイスター麹町の福士社長は、「国産米生産者のことを考えると、国産米が一番良い」と語り、輸入拡大には危機感を示しています。
食卓の未来は?
米の価格高騰は、私たちの食生活に大きな影響を与えています。ブレンド米や韓国米の登場は、家計にとっては朗報と言えるでしょう。一方で、国産米農家の保護も重要な課題です。今後、日本のお米市場がどのように変化していくのか、注目が集まります。
「米の国際的な需給バランスや気候変動の影響も考慮する必要があるでしょう」と、農林水産省の山田一郎氏(仮名)は指摘します。消費者は価格だけでなく、味や品質、そして生産者の状況も考慮しながら、賢くお米を選んでいく必要がありそうです。