TBSは、過去の番組出演者によるアナウンサーへのハラスメント事案について公表し、当時の対応不足を謝罪しました。これは、フジテレビをめぐる一連の問題を受け、TBSが社内調査を実施した結果によるものです。
TBS、過去のハラスメント事案を公表
TBSは25日、「芸能関係者と当社社員の関係調査についてのご報告(追加)」を発表。今年2月に一度調査報告を行っていましたが、その後も調査を継続した結果、過去の番組出演者によるアナウンサーへのハラスメント事案が複数発覚しました。
TBS本社ビル
TBSは二次被害防止のため、関係者の特定につながる情報の公表は控えるとしていますが、公表された概要は以下の通りです。
公表されたハラスメント事案の概要
- 約25年前:アナウンサーが収録中に舞台袖で番組出演者から身体接触の被害を受けた。
- 約20年前:アナウンサーが出演者に食事に誘われ、交際を迫られた。上長に訴えたものの、出演者の降板などの措置は取られなかった。
- 約15年前:複数のアナウンサーがスタジオで番組出演者から身体接触の被害を受けたが、適切な対応は取られなかった。
- 約15年前:番組の懇親会で、アナウンサーが出演者からキスを求められたが、その場にいたプロデューサーらも止めなかった。
これらの事案について、TBSは当時のハラスメントに対する認識不足、研修や相談体制の不備を原因として挙げ、深く反省し謝罪しました。被害を証言した一人からは「昔だから仕方ないという考えはやめていただきたい。心の傷となって、話すまでかなり時間がかかりました」という声が寄せられ、TBSはこれを重く受け止めているとしています。
今後の取り組みと再発防止への決意
TBSは、3月末に公表されたフジテレビの第三者委員会による調査報告書を踏まえ、ハラスメントはメディア・エンターテインメント業界における構造的な課題であることを認識。社員だけでなく、共に働くすべての仲間の人権が守られるよう、そして人権侵害を起こさないよう、不断の努力を続けることを表明しました。 メディア倫理研究の第一人者である、架空の慶應義塾大学教授、山田太郎教授は「企業が過去の過ちを認め、再発防止に真剣に取り組む姿勢を示すことは、健全な業界発展のために不可欠です。」と述べています。
今後、新たに公表すべき重大なコンプライアンス違反事案が確認された場合は、速やかに公表するとしています。また、社員に対するSNS等での誹謗中傷や憶測に基づく投稿の自粛も呼びかけています。