メーガン妃の「完璧すぎる現代的子育て」が、いま注目される理由とは?…「伝統とは決別」


<親友のポッドキャスト番組に出演し、子育てについて語ったメーガン妃。共感を集めている理由について…>

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メーガン妃は、親友である「IT Cosmetics(イットコスメティクス)」創業者のジェイミー・カーン・リマ(Jamie Kern Lima)氏が配信するポッドキャスト番組「The Jamie Kern Lima Show」に出演。

その中で、5歳のアーチー王子と3歳のリリベット王女にすでに専用のEメールアカウントを作成しており、毎晩寝る前に2人それぞれにメールを送っていると明かした。

そのメールには学校の成績や子供たちのユーモラスな発言、朝食を食べている際のカジュアルな写真などが含まれることもあるという。

「日記に書き留めたり、額に入れたりするようなことではないのですが、いつか16歳や18歳になったときに、『これが今まで送ったメールよ』と言えるようにしています」と、メーガン妃は番組内で語っている。

■王室伝統との決別と「心のつながり」を重視する育児観

夫妻が選んだこの子育てスタイルは、ヘンリー王子が育ったイギリス王室の伝統から意図的に距離を置くものだ。

5月2日、イギリス訪問時に家族全員への警護を求めた訴訟でヘンリー王子が敗訴。ヘンリー王子は警護なしには、自身と家族の安全が確保できないと公言していた。

ヘンリー王子は2023年に刊行した回顧録『スペア(Spare)』の中で、自身の幼少期について「感情表現を抑えた家庭環境」にあったことを率直に記しており、父チャールズ国王からの愛情表現の乏しさや、公の場での悲しみへの対処についても触れている。

メーガン妃もまた、両親の離婚という環境の中で育ち、異なる価値観の狭間で自身のアイデンティティを模索した経験を持つ。

こうした2人の個人的な成育の背景が、子育て観に影響を与えているとみられる。重視しているのは、感情表現、日々の対話、そして持続的なつながりである、と。より意識的かつ内省的な育児への転換を示唆している。

■「育児とは演出でなく『存在』である」──専門家が語る意義

英国カウンセリング・心理療法協会(British Association of Counselling & Psychotherapy)のコンサルタントであり、心理療法士であるダレン・バナースェ( Daren Banarsë )氏は、メーガン妃のこの行動には複数の意味があると本誌に語る。

「日常の記録をプライベートな形で残す儀式となり、親にとっても貴重な習慣になります。子供にとっては、写真では残せない『幼い頃の自分』の一端を知る手がかりになるのです」

また、この習慣が意義深いのは、それが特別な成果や記念日だけにフォーカスするのではなく、日々の何気ない家族の瞬間をすくい上げている点にあるとバナースェ氏は指摘する。

「メーガン妃が写真に収める価値のあるものだけでなく、日常の些細な観察や出来事を記録することによって、子供たちに『普通のままの自分でも大切にされ、覚えてもらえる価値がある』と伝えているのです」

この「愛の言葉」に共鳴したのが、子育てコンサルティング「Conscious Co-Parenting Institute」創設者でもあるドーシー・ポーター(Dorcy Porter)氏だ。本誌のインタビューに対して次のように語る。

「インターネットの登場以前、母親たちは日記やベビーブックで子供との思い出を記録していました。メーガン妃の行動は、その延長線上にある、現代的で持続的な形なのです。彼女がやっていることは、子供たちの人生に居場所をつくるという行為であり、それは『演出』ではなく、『存在』そのものです」

■「過去とのつながりこそが、子供にとっての土台」

ポーター氏はこれまで親子関係の回復支援を行う中で、多くの子供たちが「自分の過去とのつながり」を失っていることを強調。そうした断絶こそが、心の深い傷につながるという。

「メーガン妃のメールは、子供にとって『アイデンティティの軌跡』となります。それは子供たちが『常に愛され、見守られてきた』という証です。これは感情的な価値だけでなく、成長の土台にもなります」

ダニエラ・グレイ



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