7日、衆議院厚生労働委員会にて、れいわ新選組の八幡愛議員が労働安全衛生法の改正をめぐって福岡厚労大臣を追及した。
八幡議員は今年1月の施政方針演説で石破総理が“原発の利活用推進”を明言したこと、労働者の被ばく線量の限度が2011年以降に引き上げられたことを引き合いに出して以下のように質問した。
「労働者の安全と健康の確保という目的は原発推進をする上では成立しないのではないか。(労働者の被ばく線量限度の遵守や被ばく線量の測定などの放射線管理を事業者に義務付けている)電離則が規定する被ばく線量の管理を遵守していたとしても、白血病やがんが労災認定されている場合がある。そして、原発事故後にも実際に病気になってしまった人たちがいらっしゃることに対して、大臣はどう受け止めているのか?」
これに対して福岡大臣は「労働者の被ばく限度は国際的に合意された科学的知見を踏まえた基準としており、これは放射線被ばくが人体に与える影響を十分に考慮した基準であると承知をしている。また、放射線障害に係る労災認定についても、原則として国際的に合意された科学的知見を踏まえて認定基準を策定し、労災認定をしている。ただし、白血病については、さまざまな要因があるために原因確定が難しいことから、労災保険制度の趣旨に鑑み、労働者への補償の観点から、一般公衆の被ばく限度を参考に認定基準を定め、業務以外の要因が明らかでない限りは給付の対象としている。このように、被ばく限度と補償については、趣旨や考え方が異なることから、それぞれに基準を設けることは妥当なものと考えている。引き続き、放射線業務に従事する方々、労働者の方々の安全衛生や災害保障については、それぞれ現行制度を適切に運用してまいりたい」と答えた。
八幡議員は「待ちきれない」とばかりに挙手し、「私は個人としてどう思っているか聞きたかった。この場には私も含めて被ばくしながら作業する人なんて絶対いない。ただやっぱり他人事だったらダメだ。こういう質問するとね、めちゃくちゃ長い答弁が返ってきて私の持ち時間削られる。これに対して腹も立つ」と身振り手振りを交えて訴えた。
その後は「被ばく線量の限度」がさらに上がる可能性、福島第一原発における“労災隠し”について言及した後、以下のように述べて憤りを見せた。
「これからも、人を被ばくさせながら廃炉せなあかんっていう、本当にとんでもない状況だ。それでも原発推進やめられない、やめさせられない。この国、一体何がしたいんかなって。私も引き続きもうこの問題、被ばくの問題をやっていきたい」
(ABEMA NEWS)
ABEMA TIMES編集部