アラフォーというと仕事が波に乗ってきたり、育児に追われていたりする人もいる世代だ。そんなアラフォー世代は離婚後、どんな生活を送っているのだろうか。今回は中部地方在住の38歳の女性に話を聞いた。
■白衣を着て働く母に小さい頃から憧れていた
Zoomの画面に現れたのは筆者と同じ歳の成田恵美さん(仮名・38歳)。29歳で結婚後、2人の子どもをもうけ36歳で性格の不一致により離婚している。以前取材した人の中には、離婚してシングルマザーになった後、経済的にとても苦しかったという人もいたが、成田さんはそのようなことはなかった。
「小さい頃から両親に『手に職を持ちなさい』と言われていて、資格を取って働きたいと思っていました。母は病院で働いていたので、白衣を着て働く母がとてもカッコよく見えたんです。それで、私も白衣を着て病院で働きたいと思っていました。
私は成績がよかったこともあり、薬学部に進み薬剤師になりました。今は病院内の薬局で働いています」
行政から児童手当やひとり親手当や元夫から養育費をもらっているが、それに加えて薬剤師という手に職があり、収入はシングルマザーでなんとか2人子どもを養えている。しかし、成田さんの場合、フルタイムで働いていると保育園の送りはできてもお迎えの時間が間に合わない。そのため、近所に住んでいる親に迎えや夕飯を頼んでいる。
「元夫とうまくいかなくなって実家に戻った時期もありましたが、今は実家の近くに家を借り住んでいます。
朝、子どもたちを保育園に送っていって仕事に行き、夕方親に子どもたちのお迎えと夕飯を作ってもらい、実家で一緒に食べます。その後自宅に帰り子どもたちをお風呂に入れて寝かしつけるという生活です。
親のサポートはあるのですが、毎日の生活に追われて子どもの寝かしつけで寝落ちして気づいたら明け方……ということも多いです」
フルタイムで働きながら育児に勤しんでいる成田さんであるが、親のサポートが大きいため、将来親がいなくなったときの不安を抱えている。
「両親がいなくなっても金銭的に困ることはないと思いますが、いろいろな面でゆとりがなくなって子どもの生活の質は落ちると思います。シングルマザーの正念場は両親亡き後だと思っています」
周りは核家族が多いため、今現在は自分は恵まれていると感じている。
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