「それ間違ってますから~!残念っ!」。「ギター侍」で2004年に一躍ブレイクした波田陽区さん。当時話題のタレントやアイドルをズバッと斬る痛快なネタでしたが、一度も斬った本人から怒られたりしたことはなかったそう。ただ、ファンはそうはいかなかったようで ──。(全4回中の2回)
■「君は平成のピンクレディーだ」
── 2004年に共演者や話題の人を斬る「ギター侍」のネタで大ブレイクしました。当時は1日何人分くらいのネタを考えていたのですか?
波田さん:だいたい1番組4、5人は斬っていたので、毎日20~30人分のネタを考えていました。『エンタの神様』でブレイクしてしばらくは「エンタでしか見られない芸人」だったんですが、他番組にも出演するようになってからは、朝から夜中まで5、6番組を回っていたんです。マネージャーさんが当時携帯を2つ持っていたんですが、両方がバンバン鳴って。マネージャーさんから「君は平成のピンクレディーだ」って言われてました(笑)。
午前1時ぐらいに仕事が終わったら、次の日のネタを考えなきゃいけないんです。自宅に帰る時間がもったいないので、日テレ横のホテルに毎日泊まって、次の日のネタを考えて、机に伏せて寝ていました。ベッドで寝られないんですよ、熟睡して遅刻しちゃいけないので。1日2時間ぐらい仮眠をとって、次の日朝5、6時から働く…みたいな生活でした。
忙しすぎて、あんまり当時の記憶がないんですよ。今ときどきTikTokとかで当時の自分のネタが流れてきたりすると「こんなネタ、やったっけ?」って思うことがあります。
── すごいスケジュール…。当時の話題の人を斬っていましたよね。
波田さん:そうなんですよ。出演者とか話題の人を斬るので、番組側から資料をいただいて、趣味や特技を確認したりして。それで本番前に必ずご本人に「すみません、今日ネタやらせていただきます」って挨拶に行って、お伺いを立てていました。逆に大物芸能人の方からは「そんなこといちいち言わなくていいんだよ」って怒られたりとかして(笑)。