19世紀に焼失の英ウィンブルドンビール、日本通の手で復活、130年の時をへて日本上陸へ

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在日英国商工会議所のイベントで提供されたウィンブルドンビール=8日、東京・下目黒の雅叙園

在日英国商工会議所のイベントで提供されたウィンブルドンビール=8日、東京・下目黒の雅叙園
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 テニスの聖地として知られる英国のウィンブルドンで、130年前に焼失したビール蒸留所が、日本の銀行に勤めていたことのある地元の英国人によって再建され、他国に先駆けて来夏に日本への輸出に乗りだすことになった。目指すは「世界に名高い、美しく醸造された英国ビール」。在日英国商業会議所(BCCJ)の「ブリティッシュ・ビジネス・アワード」の会場で先行して紹介され、好評を博した。

 ビール蒸留所はロンドンの中心街から南西に約10キロにある「ウィンブルドン・ブリュワリー」(www.wimbledonbrewery.com)。中世から修道院でビールの醸造が行われていた地域で、創業は1832年。住民に気に入られ、周辺で最大の蒸留所となり、近代的な蒸留所の原型となった。

 しかし、1889年、火災で蒸留所は全焼。建物の骨格は残ったものの、醸造設備や製造機械はすべて消失し、輝かしい伝統は一瞬にして失われてしまった。それから125年の2014年、ウィンブルドンに長年住むビール愛好家、マーク・ゴードン氏が再建に乗りだし、復活させた。

 ゴードン氏は23年間、ロンドンにある日本の銀行の現地法人に勤務した経歴の持ち主でもあり、日本のビール事情に詳しい。海外輸出ではまず日本市場に目向け、今月、プロモーションや市場リサーチのために来日した。

 ゴードン氏は産経新聞に取材に、「長年、銀行の世界にいたが、何か形になるものをやりたかった。ビールが好きだったこともあり、ブリュワリーの再建が自分の事業として、いいスタートになると考えた」と転身の理由を語った。

 ただ、ビールの製造だけでは十分ではない。「ウィンブルドンといえばテニス。ビール業界で成功するにもそうした強いブランドが欠かせない。ロゴも力強く、不死鳥をイメージした」とゴードン氏。テニス界で日本人選手の活躍が目覚ましいことから、日本進出に期待を寄せている。

 ブリュワリーは全英最高の評価を得た醸造長の下、英国産の大麦と在来のホップ、独自の酵母を使った伝統的な醸造を最新鋭の設備で行っている。ゴードン氏は「バランスの取れたビールに力を入れている」と、流行に流されないプレミアムビールを目指している。

 その味わいも多彩で、ドライで苦みの利いた「ウィンブルドン・エール」、ホップを生かした芳(ほう)醇(じゅん)な「ウィンブルドンIPA」、軽くてキレのいい「ウィンブルドン・ラガー」を中心に14種類に上る。19世紀のポスターから復刻したものや、伝説のラグビー選手の愛称を重ねたものもある。

 ウィンブルドンビールは英南西部を中心に、パブやレストラン、クラブで親しまれているほか、蒸留所で観光ツアーとテイスティングを行っている。テニスのウィンブルドン選手権の観戦に合わせて、蒸留所でビールを楽しむのも新たなスタイルになりそうだ。

(蔭山実)

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