「発電」する電気自動車…300km充電して1000km走る


EREVは簡単に表現すれば「小型エンジン発電機を搭載した電気自動車」だ。電気自動車のようにモーターで走るが、バッテリーが不足すれば小型エンジンが発電機の役割をしてバッテリーを充電し走行する。ハイブリッドカーは走行時にエンジンとバッテリーを切り替えながら走行するが、EREVは走行時にエンジンの介入が極めて限定的か皆無だ。韓国自動車研究院ハイブリッド研究部門のキム・ドクチン部門長は「ハイブリッドと電気自動車の間をつなぐ技術を挙げるならばもう少しハイブリッドに近い側がプラグインハイブリッド(PHEV)、電気自動車に近い側がEREVになるだろう」と話した。

今月初めまで開かれた上海モーターショーは向上したEREV技術を推し量ることができる席だった。フォルクスワーゲンはモーターショーで中国を狙ったEREV車両のコンセプトモデル「ID.ERA」を公開した。上海自動車と協力して作る大型SUVで、フォルクスワーゲン初のEREVモデルだ。バッテリーモードで300キロメートル走行でき、エンジンが走行中にバッテリーを充電して700キロメートル以上の追加走行が可能だ。

EREV技術開発に最も積極的なのは中国の自動車メーカーだ。中国のリ・オートはEREVを専門的に生産する。2019年に最初のモデルである「ONE」をはじめ、「L9」まで多様なサイズのスポーツ多目的車(SUV)対応のEREVを発売してきた。この会社は昨年49万3000台の高級SUVを販売した。先月開かれたソウルモビリティショーには中国の電気自動車メーカーBYDの高級ブランド「仰望」のプレミアムSUV「U8」が展示されたが、この車もEREV車両だった。

ロイターが中国乗用車連合会(CPCA)の資料を分析した資料によると、昨年中国で純電気自動車よりEREVの販売成長が速かった。純電気自動車販売台数は630万台で前年比23%増加したが、EREV販売台数は120万台で79%増えた。

中国と北米での人気を受け、欧州など他の市場に広がる可能性もある。電気自動車充電インフラが十分でなく、排出ガス規制が強い欧州では純電気自動車より価格競争力を持てるためだ。KOTRAフランクフルトのチョ・ヒョング貿易官は先月の報告書で「欧州諸国は2035年までエンジン車販売禁止を推進しているが、EREVは純内燃機関に分類されないかもしれず規制を迂回できる対案になりえる」と分析した。

現代自動車グループも昨年EREV市場進出を公式化した。来年末から中国と北米でEREVの量産を始め、2027年から本格的に販売する計画だ。北米市場では現代とジェネシスの中型SUVモデルを投じて年間8万台以上を販売目標に立てた。「サンタフェ」やジェネシス「GV70」がEREVモデルで発売される可能性がある。中国では準中型EREVを発売し年間3万台以上販売する計画だ。



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