コメをめぐる失言で事実上更迭された江藤拓前農相の後任として就任した小泉進次郎新農相(44)は21日夜、初登庁した農水省で就任会見に臨んだ。
会見冒頭、石破茂首相から政府備蓄米放出の手続きを、現在の競争入札から随意契約に見直すよう指示されたとした上で、「先週発表した来週の入札(の日程)をいったん中止し、随契で具体的な対策を検討するよう事務方に指示を出した」と明かした。「決まっているからという『惰性』でやっても、効果は出ない」と強調した。
江藤氏は4回目の入札を今月下旬に行うとしていたが、早くも江藤氏路線の「軌道修正」に踏み切った形となった。
進次郎氏は「まずは随意契約で価格を下げていきたい。あらゆる選択肢を持ちながら、必ず(コメ価格引き下げ)を実現していきたい」と述べた。一方で「随意契約の制度設計次第では、それでも価格が下がらない懸念がある」として、具体的な詰めを急ぐ構えを示した。
農水省には、認証式で着用したモーニング姿のまま、初登庁した。役所に足を踏み入れた時は厳しい表情で、報道陣の問いかけにも応じなかった。
「どういう気持ちで初登庁したのか」と問われると「難しい局面だが、課題は明確だ」とした上で、かつて自民党農林部会長時代に支えてもらった職員が多数いるとして、同省は「ホーム」との認識を示した。その上で「結果を出して、いっしょにやって良かったねと言ってもらえるようにしたい」と口にした。