今日10日、大阪市ではザッと強い雨を降らせる「雨柱」が出現しました。このあと今夜9時ごろにかけて、京阪神など市街地を含む広い範囲で急な雷雨に見舞われるおそれがあります。低い土地の浸水や冠水、落雷、竜巻などの激しい突風に十分な注意が必要です。気象情報をこまめに確認し、安全確保を心がけてください。
大阪市上空に出現した雨柱と発達した積乱雲、ゲリラ豪雨の様子
夜にかけて京阪神で雷雲が発達 見られる兆候と取るべき行動
今日10日は、強い日差しと湿った空気の影響により大気の状態が不安定となり、近畿地方の所々で雷雲が発達しています。特に京阪神エリアでは、このあと今夜9時ごろにかけて、局地的に非常に激しい雨が降る見込みです。バケツをひっくり返したような雨と言われるほどの雨脚の強まりが予想され、雷を伴う可能性が高いでしょう。
雨雲は主に南東から北西へ移動する傾向があります。空の南側が急に暗くなってきたら、天気が急変するサインかもしれません。短時間で道路が川のようになったり、アンダーパスなど周囲より低い場所がすぐに浸水・冠水したりする危険があります。最新の雨雲レーダーを活用し、雨雲の接近状況を確認することが重要です。状況によっては、安全なルートへ迂回するなどの対応を取りましょう。
京阪神付近で発達する積乱雲を示す雨雲レーダー画像
また、落雷や竜巻などの激しい突風にも警戒が必要です。雷の音が聞こえたら、いつその場所に落雷が発生してもおかしくない状況です。真っ黒な雲が近づいてくる、雷鳴が聞こえる、冷たい風が吹くなど、発達した積乱雲が接近する兆候を感じたら、速やかに頑丈な建物の中など、より安全な場所へ移動してください。なお、午後4時1分には大阪府の大阪市、堺市、大阪狭山市に大雨警報が発表されています。
ゲリラ豪雨に遭遇した際の安全な対処法
局地的な大雨であるゲリラ豪雨に突然見舞われた場合、身の安全を守るために以下の3つの点を心がけてください。
ゲリラ豪雨に遭遇した際の安全な対処法を示すイラスト
- 頑丈な建物への避難: 発達した積乱雲は、ゲリラ豪雨だけでなく、危険な落雷や竜巻といった突風も引き起こす可能性があります。屋外にいる場合は、すぐに近くの頑丈な建物に入り、窓から離れた2階以上の場所へ避難するのが最も安全です。
- 最新の気象情報の確認: ゲリラ豪雨は、狭い範囲で短時間に非常に大量の雨が降るのが特徴です。気象庁の雨雲レーダーなどをチェックすることで、現在の雨雲の状況や、その後の進路予想をリアルタイムで把握できます。自身のいる場所周辺を拡大して確認することで、より詳細な情報を得られます。
- 地下施設・水辺からの避難: 都市部でゲリラ豪雨が発生すると、アスファルトなどで水はけが悪いため、予期せぬ場所に水が溜まることがあります。地下街や地下室といった地下施設にいる場合は、浸水の危険があるため、できるだけ早く地上階の高い場所へ移動してください。同様に、増水のおそれがある川の近くや橋の下での雨宿りは非常に危険です。
これらの対策を事前に把握しておき、急な天候の変化に備えることが大切です。気象情報は常に最新のものを確認し、安全第一で行動してください。
(情報元: tenki.jp / 日本気象協会 関西支社)