「香港人の勝利だ」「政府に対する不満の結果だ」。25日未明、香港区議会(地方議会)選挙で当選を決めた民主派候補者らは、興奮した様子で支持者らと喜びを爆発させ、民意に沿うよう政府へ求めた。一方、惨敗した親中派の候補者は「異常だ」とぼうぜん自失となった。
6月以降大規模デモを先導してきた民主派団体「民間人権陣線」の岑子傑代表(32)は、対立候補と新界地区の開票所で開票作業を見つめた。当選が分かり大歓声が上がると、涙ぐむ支援者と抱擁。右腕を突き上げ「(普通選挙の導入など)五大要求は一つも欠けてはならない」と叫んだ。岑氏は8月と10月にバットを持った男らに襲われ負傷しており、恐怖を感じながら選挙を戦った。社会全体の政治的関心の高まりが結果につながったとし、目を赤くしながら「香港人の勝利だ」と語った。
2014年の香港大規模民主化デモ「雨傘運動」のリーダーで、立候補を無効とされた黄之鋒氏の代わりに出馬した林浩波氏(40)も当選。「香港、中国両政府への不満が結果に反映された」と話した。(共同)