【05月29日 KOREA WAVE】韓国慶尚南道の有名寺院で、有料で営まれる祭祀(チェサ)において、供物として使われた果物や料理を複数回にわたり再使用していたとの内部告発が報じられ、非難の声が高まっている。
JTBCの報道番組「事件班長」によると、自ら僧侶であると名乗った通報者が、観光地として知られる同寺院で目撃した“衝撃の光景”を証言した。
この寺院には多くの高齢者が訪れ、納骨堂に親族を祀ると同時に、寺側に金銭を支払って代行の祭祀を依頼しているという。通報者によれば、寺では1日に2〜4回もの祭祀が営まれ、供物の量も多いという。
ある日、祭壇に載せられていた果物を僧侶たちで分けようとした通報者は、同僚の僧から「買って食べろ」と言われた。理由を問うと、その僧は「メロンを持ち上げたら指がズボッと入った」と答えたという。
つまり、スイカやメロンなど硬い皮の果物を、写真と位牌だけを取り替えて複数回使い回していたというのだ。通報者が別の日に撮影したとする複数の祭壇写真には、同じ形状のメロンのヘタが写っており、再使用の証拠として提示された。
さらに通報者は「1年に一度の記念祭祀は40万ウォン(約4万円)、49日法要は回数に応じて500万〜700万ウォン(約50万〜70万円)がかかる」と明かし、「もし関係者がこの事実を後から知ったら、どれほど怒るだろうか」と憤った。
また、料理の扱いについても「当然、供物は毎回新たに準備するものと思っていたが、午前の供物だったチヂミを午後の祭祀に再利用しようと布をかけて保存していた」と暴露し、「故人が口を利かないからといって軽視してよいのか」と問題提起した。
この疑惑に対し、寺院側は「事実無根であり、そのようなことはしていない」と否定している。
今回の告発にネット上では「信仰を食い物にしている」「あまりに非礼だ」「僧侶の行動とは思えない」といった厳しい批判が相次いでいる。
(c)KOREA WAVE/AFPBB News
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