認知症リスクも下げられる! 少しの工夫で「5つの脳力」をアップできる“新聞の正しい読み方”2つ


■「脳細胞の萎縮」をカバーしてくれる神経細胞

 一方で、60歳に満たなくても記憶や言動があやふやで、認知機能が落ちている患者さんもたくさんいました。

 仮に、前者をAさん、後者をBさんとしましょう。このふたりの脳を調べてみると、どちらの脳が委縮していると思われますか? 

 ほとんどの人は「Bさん」と答えると思います。ところが、脳の画像を調べてみると、萎縮が大きいのはAさんなのです。なぜ、脳の萎縮が進んでいるAさんがしっかりしていて、Bさんの認知機能は低下しているのか。それは、脳細胞に秘密があります。

 しかし、人間の脳は、とてもよくできています。神経細胞の数が減っても、残っているほかの神経細胞が鍛えられていれば、脳の役割をカバーしてくれるのです。

 つまり、Aさんのほうが高齢なので脳は萎縮していたが、残りの神経細胞が鍛えられていたので、Bさんよりもしっかりしていたのです。

■新聞を「正しく」読めれば認知症リスクを下げられる

 そこで私が提案しているのが「新聞を読む」ことです。新聞を読むと、短期記憶力、集中力、注意力、基礎思考力、意欲など、5つの脳力が鍛えられます。

 同じ活字であっても、本や雑誌とは違って、新聞にはさまざまなジャンルの記事が掲載されています。

 興味のある情報だけでなく、興味のない情報や、知らない情報を知ることもできるので、脳にはより刺激的です。まんべんなく脳を使うことで、脳の血流もよくなります。



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