辞めてほしい失言議員ランキング 国民がうんざりする政治家たちの問題発言

政治の世界では、たった一言の失言がキャリアを終わらせることもある。にもかかわらず、軽率な発言や不適切なコメントを繰り返す国会議員は後を絶たず、国民の厳しい視線にさらされている。最近では、自民党の江藤拓前農林水産大臣が5月18日の政治資金パーティで、記録的なコメ不足と価格高騰の中で「コメは買ったことがない」「売るほどある」と発言し、国民の生活実感とかけ離れた言動に批判が殺到。事実上の更迭となり、後任に小泉進次郎氏が就任するなど、失言が引き起こす波紋は大きい。こうした発言は世間の反感を買うだけでなく、時には外交問題に発展することさえあるため、失言の多い議員に国民がうんざりしている現状がある。本誌はWEBアンケートツール「Freeasy」を使用し、20歳から60歳の男女500人を対象に「辞めてほしい失言議員」についてアンケート調査を実施した。本記事では、その結果に基づき、国民が問題視する政治家たちの発言を詳報する。

国民から辞めてほしいと名指しされた日本の政治家たち国民から辞めてほしいと名指しされた日本の政治家たち

国民が選んだ「辞めてほしい失言議員」ランキング上位3名

アンケート調査の結果、国民が辞職を望む失言が多い政治家たちの顔ぶれが明らかになった。彼らの発言は、その立場ゆえに大きな影響力を持ち、社会的な波紋を広げている。ここでは、上位にランクインした3名の議員について、具体的な問題発言とその背景、そして寄せられた国民の声を紹介する。

第3位:中条きよし氏

第3位にランクインしたのは、元演歌歌手の中条きよし氏(79歳)だ。ヒット曲『うそ』で知られ、『新・必殺仕事人』など俳優としても活躍した中条氏は、2022年の参院選で初当選を果たし、政界入りした。

しかし、国会質疑の場で自身の新曲やディナーショーの宣伝を行ったことで、与野党や世間から強い批判を浴び、所属する日本維新の会から厳重注意処分を受けた。さらに、2023年には約313万円の年金保険料未納が発覚し、日本年金機構からの督促に対して「年金なんていらない、払わない」と主張したことが週刊誌に報じられた。これらの行動に対し、SNS上では「国会議員として素養はゼロ」など、その資質を問う声が多くあがった。

寄せられたコメントには、「芸能人気質がぬけていないと感じる」「議員の資質がない」「真摯に政治活動をする国会の委員会の席上で、自分の新曲の宣伝をするなど言語道断」「政治のことをよくわかってなさそう」といった厳しい意見が並んだ。

第2位:杉田水脈氏

第2位は、自民党前衆院議員の杉田水脈氏(58歳)となった。杉田氏に対して多く寄せられた意見は、その差別的発言を問題視するものだった。

月刊誌でのLGBTカップルに対する「生産性がない」という発言や、女性への暴力・性犯罪に関する「女性はいくらでもウソをつけます」といった発言は、多くの人々から疑問視された。また、2016年に国連女性差別撤廃委員会の会議を傍聴した際に、アイヌ民族衣装やチマ・チョゴリを着た女性たちをブログで「チマ・チョゴリやアイヌ民族のコスプレおばさんまで登場。完全に品格に問題があります」と記述したことは、札幌・大阪の法務局から人権侵害と認定された。2024年の衆議院議員選挙では比例代表での立候補を辞退したが、今年夏の参議院議員選挙には自民党公認候補として立候補を表明しており、今後の動向が注目されている。

回答者からは、「差別的な発言が多いので印象が良くない」「議員としての資質を疑う発言が多すぎる」「同じ女性として、はずかしい発言が多すぎるから」「差別発言が多く国会議員の器ではない」といった批判的な声が集まった。

第1位:麻生太郎氏

そして第1位は、かつて総理大臣も経験した麻生太郎氏(84歳)だった。大久保利通の子孫であり、母方の祖父は吉田茂元首相、さらには天皇陛下や皇族とも遠縁にあたるという、政界きってのセレブ家系出身である。

麻生氏の発言には「国民を見下しているように感じる」という声が多く聞かれた。1979年の衆議院選挙に初出馬した際の選挙演説で、開口一番「下々の皆さん」と言い放ったエピソードは特に有名だ。その他にも、「子どもを産まなかったほうが問題」「ナチス政権の手口に学んだらどうか」など、これまでに数多くの失言を繰り返してきた。2024年には福岡県での講演会で、上川陽子元外務大臣(72歳)の容姿に言及したり、名前を複数回間違えたりする場面もあった。現在は自民党の最高顧問を務める麻生氏だが、年齢も80代半ばとなり、「そろそろ引き際なのでは」と感じている国民が多いようだ。

国民からの意見としては、「失言を何度も繰り返しているのに堂々としているから」「失言が多すぎる」「高齢になっているので後継者に後を託してほしい」「総理大臣をして家計も裕福であるため下々のことを見下げた発言が多く、今の世間の事情をあまり把握できていない」といった声が寄せられた。

まとめ

今回のアンケート調査を通じて、国民がどのような政治家の失言にうんざりし、辞職を望んでいるのかが明らかになった。特定の議員が繰り返し問題発言を行うことに対し、その資質や国民感情への配慮を欠いているのではないかという厳しい目が向けられている。政治家には、その言葉一つ一つが持つ重みを理解し、国民に寄り添った真摯な姿勢が常に求められている。

参考文献