【キーウ、モスクワ共同】米シンクタンク、戦争研究所は12日の戦況分析で、ウクライナ東部ドネツク州に展開するロシア軍が、隣接するドニプロペトロウスク州に侵入したとの見解を示した。ロシア国防省は8日に同州への侵入を表明しており、同研究所も映像から裏付けた。ウクライナ軍は侵入を否定している。
米紙ニューヨーク・タイムズ電子版は13日、ロシア軍が既に、ドニプロペトロウスク州で小規模な拠点を確保した可能性があると報じた。
戦争研究所は11日に公開された映像を分析。ロシア軍が、ドネツク州南西部のクラホベから、ドニプロペトロウスク州のノボパブリウカにつながる幹線道路に沿って、進軍しているのを確認。ドネツク州側に位置する複数の集落を制圧し、州境を越えたと指摘した。
ウクライナ軍関係者は、ロシア軍が今後、ノボパブリウカの制圧を図った上で、その北方のドニプロペトロウスク州メジョワに向けて進む狙いとの見方を示した。
一方、ロシア国防省は13日、ウクライナ北東部スムイ州で1集落を制圧したと発表した。