不倫でもパス不正使用でもない…「山尾志桜里ショック」民意が”生理的に受け付けなかった”唯一つの急所


【画像】2025年2月、街頭演説をする国民民主党・玉木雄一郎代表

■「8年前」の説明を避けた山尾志桜里氏

 元衆院議員、山尾志桜里(しおり)氏の公認見送りで、国民民主党や玉木雄一郎(ゆういちろう)代表への批判が鳴り止まない。まずは簡単に経緯を振り返ってみよう。

 5月14日、国民民主党が次期参院選の全国比例の公認候補として足立康史(やすし)氏、須藤元気(げんき)氏、薬師寺道代(みちよ)氏とともに山尾氏を加えた元職4人を発表以降、SNS上での批判、国民民主党の応援は止めたとの声が殺到した。過去に山尾氏は多額のガソリン代支出やJRパスの不正使用などの問題に加え、『週刊文春』で報じられた不倫疑惑などがあり、その批判が再燃したのである。

 現場の記者たちからも玉木氏や榛葉賀津也(かづや)幹事長に対し、山尾氏の会見を求める声が続き、ようやく6月10日、約2時間半に及ぶ山尾会見が開かれた。会見で山尾氏は、不倫問題について「当時の自分の行動は未熟だったと反省している」としながらも、「8年前に言ったことは事実」と主張し、「新しく言葉を紡ぐことはご容赦いただけたらと思う。いろいろな思いの人がいて、いろいろな立場がある。今何かを話せば、さまざまなご迷惑をおかけすることもある」と新たな説明、釈明をすることは避けた。

■山尾氏の擁立自体が“敗着”だった

 事態はこれで収まらない。翌11日、国民民主党は山尾氏の公認見送りを両院議員総会で決定し、発表した。

 これに怒りをぶちまけたのが山尾氏だった。

 翌12日、「国政への再挑戦を決意しておりましたが、全国比例代表候補として、その場に立つことはかないませんでした」と悔しさを滲ませた文面で始まるコメントを発表。見送りの経緯に疑問を呈した上で「統治能力に深刻な疑問を抱いている」などと党執行部を批判した。

 この公認見送りについて、識者などからは「後ろから撃つ行為」など、党や玉木代表を批判する声が沸き上がった。

 ではどうすれば良かったのか。

 そもそも、山尾氏の擁立自体が、囲碁や将棋などのボードゲームでいう“敗着”に似たものだ。「負けを決めた指し手」である。私は玉木氏にも山尾氏にも反省すべき点があると感じている。



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