フジテレビのバラエティ制作部企画担当部長、鈴木善貴容疑者(44)が、オンラインカジノで常習的に賭博を行った疑いで、警視庁に逮捕されました。この事件は、国内からの海外オンラインカジノ利用という社会的な問題に再び光を当てるものです。
逮捕の詳細と捜査の手法
23日朝7時頃、東京・品川区のマンション裏口に捜査車両が停車。警視庁の捜査員は、鈴木容疑者の任意同行を周囲に知られないよう、作業服に扮して臨んだと見られています。約15分後、作業服姿の鈴木容疑者が捜査員と共に姿を現しました。
警視庁の捜査車両とみられる軽自動車がマンション裏口に停車する様子
任意同行の後、常習賭博の疑いで逮捕され、麹町警察署に移送された鈴木容疑者は、移送時にはTシャツ姿でした。
賭博行為の期間と内容
警視庁の発表によると、鈴木容疑者は2024年9月から2025年5月にかけて、日本国内から海外のオンラインカジノサイト「エルドアカジノ」に接続し、バカラ賭博などを常習的に行った疑いが持たれています。国内からの海外サイトへのアクセスは、違法性が指摘されています。
常習賭博の疑いで逮捕され、麹町警察署に移送される鈴木善貴容疑者とみられる人物
社内調査と虚偽の説明
フジテレビは既に社内調査を実施しており、オンラインカジノ利用が確認された複数の社員が懲戒処分を受けていました。鈴木容疑者もその一人と見られています。社内調査に対し、鈴木容疑者は賭博罪の時効を意識し、「2022年でやめた」と説明していましたが、警視庁の捜査により、懲戒処分後も賭博を継続し、会社に虚偽の説明をしていた事実が判明。これが逮捕の決め手となりました。
賭け金の規模と供述内容
鈴木容疑者は約1ヶ月半という短期間に約1億7000万円を賭けていたとみられ、賭け金のために借金を重ねていたことも分かっています。調べに対し、鈴木容疑者は容疑を認め、「会社をなめていた。続けてもばれないと思った」「5年前に職場の先輩に誘われた」「自分はギャンブル依存症だ」などと供述しているとのことです。
結論
今回の逮捕は、オンラインカジノを巡る法的な問題やギャンブル依存症の深刻さを改めて浮き彫りにしました。フジテレビは社員の逮捕を重く受け止め、警察の捜査に協力し、再発防止に取り組む姿勢を示しています。視聴者や関係者への謝罪も表明しました。この事件は、日本の社会におけるオンライン賭博の課題とその影響を考えるきっかけとなります。
参照
Yahoo!ニュース (日テレNEWS NNN)