【AFP=時事】英国で26日、大麻を所持しているとの誤った疑いをかけられた15歳の女子生徒を裸にして「屈辱的な」身体検査を実施したとして、警察官2人が懲戒免職となった。懲戒審査委員会に重大な違法行為があったと判断された。
ロンドン東部ハックニーにある学校で2020年12月、女子生徒は教師らに大麻所持の疑いをかけられ、警官2人に身体検査をされた。
4週間にわたる審議によれば、女子生徒は生理中にもかかわらず下着を脱がされ、性器を露出させられた。
懲戒審査委員会のジェイソン・プリンス委員長は、女子生徒は黒人だが、それが原因でこうした扱いをされたわけではないと述べた。
だが、審議では、クリスティーナ・リンゲ巡査とラファル・シュミディンスキー巡査が重大な違法行為を犯し、同僚のビクトリア・レイ巡査の行為も違法行為に相当すると判断された。
リンゲ巡査とシュミディンスキー巡査は免職、レイ巡査は戒告となった。
身体検査中に適切な大人が同席しておらず、女子生徒の母親は身体検査について知らされていなかったとされる。
プリンス氏は、身体検査は「屈辱的で、不相応で、不適切で、不必要」であり、女子生徒に「屈辱感」を与えたと述べた。
本件に対する国民からの非難を受け、英政府は2024年、子どもが警察に裸にされての身体検査を受ける際、親や保護者にその旨を通知することを義務付ける新たな規則を発表した。【翻訳編集】 AFPBB News