30日(現地時間)、イタリア南部のナポリ近くの火山地帯でマグニチュード(M)4.6の地震が発生した。これは40年ぶりの最大規模の地震だ。
【写真】21日から27日にかけてトカラ列島近海で発生したM4以上の地震
イタリア国立地球物理学火山学研究所(INGV)によると、この日の昼12時47分ごろ、ナポリ西側のカンピ・フレグレイ地域でM4.6の地震が発生した。震源の深さは約5キロだ。
強い地震が発生し、ナポリ市と周辺地域の多くの住民が驚いて街頭に出た。予防のため、ナポリ地域の列車と地下鉄の運行が見送られた。一部の試験場では高校卒業試験が中止された。
今回の地震による人命被害や建物の崩壊など、具体的な被害はまだないという。
カンピ・フレグレイはナポリの西側外郭の火山噴火口地域で、火山内部のマグマ活動の影響で地震が頻繁に発生する。 現在80万人以上がこの地域に居住している。
1538年、最後に噴火したカンピ・フレグレイ火山は、2005年から持続的な地盤隆起現象が観測されている。この地域の地盤の変形速度と大小の地震活動も最近になって増加している。
今年に入っても5月にM4.4、2月にはM3.9の地震がそれぞれ発生した。
イタリア政府は、カンピ・フレグレイ地域で地震活動が増えるにつれ、監視システムと警報システムを改善し、避難のための交通手段を確保するなど、総合的な対応策を講じている。
カンピ・フレグレイは20万年前に噴火した時、欧州最大規模の噴火として記録され、3万9000年前に爆発した時は近隣数百平方キロメートルに溶岩と火山灰を噴出し、カルデラを形成した。
カンピ・フレグレイ火山の近くには、2000年前に噴火してポンペイなど古代ローマの居住地を滅亡させたベスビオ火山もある。
ベスビオ火山も現在、弱く活動しており、噴火に備えた近隣住民の避難計画も立てられている。