愛知県豊田市で発生した女性殺害事件で、県警は会社員の東川千愛礼さん(19)を殺害したとして、交際相手の安藤陸人容疑者(20)を殺人容疑で逮捕した。事件は6月下旬、豊田市小坂本町の東川さん居住マンションで起きた。東川さんは自宅マンションの一室で、胸に刃物が刺さった状態で死亡しているのが発見された。
事件の発生と被害者の発見
県警によると、東川さんの遺体が見つかったのは6月29日午後。親族が東川さんと連絡が取れないことを心配し、マンションの管理会社を通じて県警に通報したことが事件発覚のきっかけとなった。駆けつけた署員が室内を調べたところ、玄関先の廊下で東川さんが仰向けに倒れているのを発見した。死因は出血性ショックとみられている。容疑事実は、6月28日午後9時45分ごろから29日午後2時半ごろまでの間に、東川さんの部屋で胸などを刃物で複数回刺すなどして殺害した疑いが持たれている。
豊田市女性殺害事件で逮捕された安藤陸人容疑者と事件現場となったマンションの外観
容疑者の逃走、確保、そして逮捕
県警の捜査で、安藤容疑者は事件前日に東川さんの部屋を訪れ、親族名義の車で現場から福井県方面へ逃走していたことが判明した。その後、京都府内の高速道路で事故を起こし、その場で捜査員に身柄を確保された。確保された際、安藤容疑者は東川さんの殺害への関与を認めたため、殺人容疑で逮捕された。
安藤容疑者の過去と人物像
安藤容疑者は豊田市出身で、地元の中学校からサッカーの強豪校として知られる県立の進学校に進んだ。中学時代のサッカー部の後輩は、安藤容疑者について「ヤンキーとか目立つタイプではなく、真面目な人だったと思う。サッカーも上手かった記憶がある」と話している。中学3年時に同じクラスだったという同級生は、事件の報に驚きを隠せない様子で、「中学の時は、ああいった事件と結びつくようなやつではなかった。どちらかというとおとなしく、クラスでトップの成績だった。顔も良く女子にもモテる方だったし、学校でトラブルを起こしたこともなかった」と証言した。卒業後は会っていなかったが、「大学に行ったが辞めた」「スーパーでバイトしている」といった噂を聞いていたという。ただ、成人式にも来ておらず、近況は不明だったといい、交際相手がいるという話も聞いていなかったと語っている。
今後の捜査
安藤容疑者は7月1日に身柄を送検された。県警は今後、事件の詳しい経緯や犯行に至った動機について、安藤容疑者から話を聞くなどして捜査を進める方針。
出典
https://news.yahoo.co.jp/articles/8ac0546584773ac21cc3267aa35c5d30bce59bb5