2025年7月8日にデビュー10周年を迎えた人気ロックバンド「Mrs. GREEN APPLE」。ボーカルの大森元貴ら3人からなるミセスは、今やその音楽を耳にしない日がないほど日本中に浸透し、圧倒的な人気を博しています。テレビ、書店、学校行事、さらにはコンビニやテーマパークまで、至るところでその存在を感じさせます。一体なぜ、ミセスはこれほどまで成功し、各地でその音楽を耳にするようになったのでしょうか?
ストリーミング市場を席巻するミセス
音楽マーケッターの臼井孝氏は、現在のミセスを「間違いなく無敵のバンド」と評価しています。日本国内で最も利用されている音楽ストリーミングサービス「Apple Music」の人気曲ランキングでは、取材時(7月5日時点)にTOP20のうち11曲がミセス作品で占められ、さらに1位から5位までを独占。ライトユーザーが多い「Spotify」でも同様に11曲がランクインし、「青と夏」(2018年)や「ライラック」(2024年)といった過去のヒット曲に加え、最新曲の「クスシキ」「breakfast」も上位。アーティスト別人気は断トツです。
Mrs. GREEN APPLEのメンバー3人。楽曲だけでなく、その魅力的なルックスも人気の要因となっている様子を示唆。
異例のアニメタイアップ:「薬屋のひとりごと」での快挙
ミセスの影響力は、異業種とのコラボレーションでも際立っています。特に注目されるのが、大人気アニメ「薬屋のひとりごと」(日本テレビ系)第2期のオープニング主題歌に起用された「クスシキ」です。「薬屋のひとりごと」はソニー・ミュージックエンタテインメントの子会社であるアニプレックスが企画・製作しており、通常、この枠はソニー所属アーティストのタイアップ楽曲が使用されるのが慣例です。しかし、今回はライバル会社であるユニバーサルミュージック所属のミセスが選ばれました。これは、社内利益よりも作品の世界観や楽曲の力、そしてミセスの持つ絶大な人気を優先した結果であり、業界内でも「異例中の異例」とされる出来事でした。
総括すると、Mrs. GREEN APPLEの無敵ぶりは、ストリーミングでの圧倒的な再生数や、異例の大型タイアップ獲得で証明されています。日本中で音楽が流れるのは、彼らの実力と絶大な人気・影響力の証でしょう。