中国は6月、蚊ほどのサイズの秘密軍事作戦用の新型スパイドローンを公開した。軍事アナリストによれば、このドローンのサイズと重量では、戦場での使用には制限が出る可能性がある。だが、監視ツールとしての有効性はあるだろうと専門家は話している。
中国国防科技大学は6月、蚊のような見た目にデザインされた新型スパイドローンを公開した。
国営軍事放送のCCTV-7で公開されたこのマイクロサイズのドローンには人の爪ほどの大きさに、葉のような羽根と、細いワイヤーのような脚が付いている。
ウクライナで使われる大型無人ドローンのように印象的な見た目ではないかもしれないが、この機体は、さまざまな秘密裏の偵察や軍事作戦への使用が可能だと言われている。
「特に建物の内部を監視して映像を撮影するドローンとして非常に役立つと想像できる」と、スタンフォード大学国際安全保障協力センターの上級研究員であるハーブ・リン(Herb Lin)はBusiness Insiderに語った。
だが、この小型サイズは、戦場での使用には制限が出るかもしれない。
「もしこれが本物で、従来通りに(バッテリー式で)動くなら、空中での使用期間の寿命はバッテリーの能力によって制限される」とリンは語った。
「非常に軽量であるため、簡単に風の影響を受けるだろう。これらの要因から、広範囲における監視の使用には使えないと考えられる」
ドローンは、強風、雨、雪、寒さ、霧などの厳しい天候の影響を非常に受けやすい。
海軍調査研究所のアドバイザーでドローン専門家であるサムエル・ベンデット(Samuel Bendett)によると、飛行ドローンは小さくなるほど、そのような状況の影響を受けやすくなる。
「屋内でさえ、エアコンの風、開いた窓からの風などがドローンのパフォーマンスに影響を与えかねない」
Rebecca Rommen