セルフレジで買い慣れている方も多いかもしれないが、2025年6月から7月にかけて、主要なコンビニエンスストアが相次いでコーヒーの価格を引き上げた。ファミリーマートはSサイズが130円から145円に、ローソンはSサイズが140円から160円に、そしてセブン‐イレブンもレギュラーサイズが120円から140円となった。これは11%から16%にも及ぶ値上げであり、利用者にとって無視できないコンビニ コーヒー 値上げとなっている。
相次ぐコンビニコーヒー値上げを示すコーヒーカップのイメージ画像
コーヒー豆国際価格の高騰が主因
今回のコーヒー 値上げの最大の理由は、原料となるコーヒー豆の国際相場が著しく上昇していることにある。最大の産地であるブラジルでは2024年から続く干ばつの影響で生産量が減少し、第2位の生産国ベトナムでも高温などの異常気象により不作に見舞われている。
これらの要因が重なり、コーヒー豆の国際相場は上昇の一途をたどっており、約50年ぶりの最高値を更新する事態となっている。特に高級品種とされる「アラビカ種」の価格上昇は顕著で、2023年には1キロあたり平均4.54ドルだったものが、2024年には5.62ドルに値上がりし、さらに今年2025年にはすでに8.53ドルと、わずか2年でほぼ2倍にまで高騰している。
加えて、中国をはじめとするアジアでのコーヒー需要の増加や、値上がりを見込んだ国際的な売り惜しみといった投機的な動きも相場を押し上げている要因だ。日本においては、これらの国際的なコーヒー豆 高騰に加えて、円安の進行が輸入コストをさらに押し上げ、値上がり幅を拡大させている。この価格上昇の波は、コンビニエンスストアだけでなく、コーヒー専門チェーンにも広がっている状況だ。
今後の見通しと利用可能な代替手段
ブラジルやベトナムにおけるコーヒー豆の不作は、現時点では回復の見通しが立っておらず、国際相場は今後もさらに上昇する可能性が高いと予測されている。そのため、コンビニエンスストアのコーヒー 価格上昇は今回で終わるのではなく、将来的には1杯200円という「200円時代」が到来することも現実味を帯びてきた。
手軽に飲める100円程度のコーヒーは姿を消してしまうのだろうか。しかし、まだ代替手段は存在する。例えば、無印良品の一部店舗では入れたてのコーヒーを100円で提供しており、マクドナルドのアイスコーヒーやホットコーヒーも120円で提供されている。これらのチェーンは、コンビニエンスストアに比べると店舗数は圧倒的に少ないものの、価格を抑えた選択肢として注目される。
ちなみに、今回の値上げに際して、コンビニのアイスコーヒーにおける「氷が多くてコーヒーが少ない」という指摘が多かった点について、改善されたという話は聞こえてこない。
120円で提供されるマクドナルドのアイスコーヒー
まとめ
コンビニエンスストアのコーヒーは多くの人々にとって日常の一部となっているだけに、今回の相次ぐ大幅値上げは家計に影響を与える可能性がある。原料価格の高騰や円安など、複合的な要因による価格上昇のトレンドはしばらく続くと見られ、消費者は今後もコーヒーの価格動向を注視していく必要があるだろう。
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