フィリピンで「貧困児童支援」を名目に活動していた韓国人のユーチューバーの男(55)が、13歳の少女を妊娠させ、14歳で出産させたとして現地捜査当局に逮捕された。この事件を受け、男の過去の言動に再び注目が集まっている。男は自身の行為を過ちと認めながらも、「ミラクルベビーが生まれた」と発言するなど、その態度が波紋を呼んでいる。
現地メディアが今月2日に報じたところによると、男は先月11日にフィリピン南部ミンダナオ島で逮捕された。男は同地で学習塾を運営し、その様子をユーチューブに投稿。貧困児童への教育費や治療費、住宅修繕などの支援を提供するとし、視聴者から後援金を集めていた。
フィリピンで現地警察に逮捕される韓国人ユーチューバー
事件の背景と発覚
しかし、その実態は大きく異なっていた。男は自身が運営する学習塾に通っていた当時13歳の少女と同居し、性的関係を持った結果、彼女を妊娠させ、翌年出産に至らせた疑いが持たれている。男と少女の間には約40歳の年齢差があったが、関係は続いていたとされる。
男は5月25日のユーチューブ生配信で、この少女と生まれた子どもについて言及。「私は一生子どもがいないと思っていたが、子どもが生まれた。早産だったが、それも全て意味がある。私がここで暮らし続けるきっかけとなった」と語った。さらに、「まさに私の過ちだ。母親はとても幼いが、それでも私は責任を負わなければならないから逃げなかった。何が起きてもここで解決する」と述べ、子どもを「ミラクルベビー」「私にとって初めての子ども」と表現した。
また、6月1日の生配信では、子どもの誕生について「4月24日に生まれた。本当に途方に暮れていた。お金もなく、病院代がいくらかかるかも分からなかった。29週で生まれたそうだ」と当時の状況を振り返った。
過去の動画での言及
男は2022年12月9日に投稿した動画で、フィリピンでの生活について「韓国とはとても違う」と述べ、「(フィリピンは)年を取った未婚男性を潜在的な性犯罪者として扱うことのない社会だ」と持論を展開していた。そして、「韓国で50代の未婚男性が、屋台で商売する17歳の少女の隣に座って一日中話をするなどということはタブー視されるだろう。フィリピンで日々過ごしていると、どんどん心が楽になる」と語っていた。
フィリピンに移住した理由については、「こんなふうに生きていたら孤独死すると思う。私も50代の未婚男性の一人だが、(フィリピンに来たのは)孤独死しないために自分なりにあがいた結果だ」と説明していた。
現在の状況と容疑
男は現在、児童虐待・性的搾取および差別禁止法違反、人身売買防止法違反、強姦防止法違反の容疑でマハリカ拘置所に収監されている。現地当局による捜査が進められている。