7月13日に放送された人気バラエティ番組『ザ!鉄腕!DASH!!』(日本テレビ系)の次回予告が、視聴者の間で大きな波紋を呼んでいる。長年にわたり番組の中心を担ってきたTOKIOメンバーの姿が、看板企画から見られなくなったためだ。これは、先月発生した国分太一のコンプライアンス問題による番組降板と、それに続くTOKIOの解散という一連の出来事を受けた、番組の変化を示す動きとみられている。
人気企画「0円食堂」にTOKIOメンバーの姿なし
特に注目を集めているのは、20日放送予定の「0円食堂」に関する次回予告映像だ。この企画は、まだ食べられるにも関わらず、様々な理由で出荷できない野菜や果物、魚などの“0円食材”を探し出し、美味しい料理に生まれ変わらせるという人気コーナーである。夏の茨城県を舞台にした予告映像に登場したのは、SUPER EIGHTの横山裕、timeleszの松島聡、そしてSixTONESの森本慎太郎の3人のみだった。20日のテレビ番組表に記載された出演者リストにも、城島茂と松岡昌宏の元TOKIOメンバーの名前は含まれていない。これは、人気企画においてTOKIOメンバーが完全に不在となる初めてのケースとみられ、SNS上では「とうとう0円食堂にTOKIOがいなくなったか」「TOKIOなしで0円食堂やっちゃうのか…時代が変わった…」「ついに元TOKIOが誰もいないなかでの0円食堂か…」など、驚きや戸惑いの声が多数投稿されている。
国分太一の降板とTOKIO解散の影響
国分太一。『ザ!鉄腕!DASH!!』降板とTOKIO解散に繋がったとされる人物。
今回の出演者構成の変化は、6月20日に公表された国分太一のコンプライアンス上の問題行為による『鉄腕DASH』降板と無期限活動休止、さらにそのわずか5日後の25日付けでのTOKIO解散という、立て続けに起こった大きな出来事と直接的に関連している。『鉄腕DASH』はTOKIO解散後も番組継続が発表されているが、国分がレギュラーを務めていた「0円食堂」のような企画においては、後輩タレントへの引き継ぎが急速に進められている可能性が高い。以前から、俳優業などで多忙な松岡の出演機会は減少傾向にあったものの、番組の根幹をなす企画には必ずTOKIOメンバーの誰かが参加していた。そのため、今回の中心メンバー不在は、番組の転換点として特に印象強く受け止められているようだ。
後輩タレントの台頭とスタッフ異動
今回の変化は、「0円食堂」に限ったことではなく、最近の番組全体の流れとも呼応している。近年、『鉄腕DASH』には、横山裕や森本慎太郎に加え、Aぇ! groupの草間リチャード敬太など、STARTO ENTERTAINMENT所属の後輩タレントが出演する機会が増加していた。さらに、番組を長年支えてきた制作体制にも動きがあったと報じられている。7月11日の『デイリー新潮』の報道によれば、2008年からチーフプロデューサーとして番組に関わり、東日本大震災以降の福島での企画などにも深く関与してきた男性スタッフが、6月1日付で制作局から別の部署へ異動したという。古参の制作スタッフの離脱と、TOKIOメンバーが参加しない企画の増加は、番組内部での世代交代が水面下で進行していることを示唆している可能性がある。
30周年を迎える番組の「変革期」
TOKIOの解散からまだ2週間ほどしか経過していないが、『鉄腕DASH』には早くもその影響が具体的な形で現れ始めている。長年番組を支えてきた出演メンバーの構成変更に加え、番組制作を牽引してきたスタッフの異動も伝えられる中で、来る11月には放送開始30周年を迎えるこの国民的長寿番組は、間違いなく大きな「変革期」に差し掛かっていると言えるだろう。今後の番組作りがどのように変化していくのか、引き続き注目が集まる。