7月13日放送の長寿番組『新婚さんいらっしゃい!』(ABCテレビ)に、囲碁界から注目のプロ棋士夫婦、藤沢里菜さんと横塚力さんが登場します。26歳と30歳のこの「ビッグカップル」は、小学生時代に出会い、プロの世界で再会し結ばれました。今回は、お二人のユニークな道のりと、プロ棋士としての生活、そして夫婦関係に迫ります。
プロ囲碁棋士としての顔:実績と特別な関係性
妻の藤沢里菜さんは26歳で、現在の女流本因坊です。わずか11歳6カ月という史上最年少記録でプロ棋士となった、囲碁界期待の星です。彼女の祖父と父もプロ棋士という、まさに囲碁一家に育ちました。一方、夫の横塚力さんは30歳で、妻と同じ七段の実力を持つトッププレイヤーです。
お二人は、囲碁の拠点である日本棋院東京本院でも練習を共にする仲間です。囲碁は男女混合戦が主流であり、夫婦でありながらもライバルとして同じ土俵で戦います。棋士仲間からは「相当なビッグカップル」と評されており、自宅マンションのエレベーター内で仲睦まじい様子を目撃されたという微笑ましいエピソードも明かされました。実は囲碁界には26組もの夫婦棋士がいるそうですが、夫婦ともに優勝タイトルを獲得している例は少なく、お二人の偉業が際立っています。年収についても注目が集まり、妻の藤沢さんは2024年の賞金ランキングで4位に入り、その額は3518万円に上ると番組の調べで明らかになりました。
新婚さんいらっしゃいに出演する囲碁棋士の藤沢里菜・横塚力夫妻と司会者
二人の物語:小学生での出会いから結婚まで
お二人の出会いは約20年前、夫が小学5年生、妻が小学1年生のときでした。翌年の囲碁大会の1回戦で対戦し、藤沢さんが敗退。横塚さんはそのまま優勝しましたが、その後のスピーチで「1回戦は普通に勝って、2~3回戦は苦戦した」と語り、藤沢さんが今でも「失言」として覚えているという、小学生らしい可愛らしいエピソードも披露されました。
その後、プロ棋士として研究会などでしばしば顔を合わせるようになり、試合で韓国へ一緒に行く機会がありました。その際の食事中、笑うタイミングが同じだと気づいた横塚さんが藤沢さんへの好意を自覚したそうです。当初、藤沢さんは「話しやすいお友達」程度にしか思っていませんでしたが、横塚さんからの毎日のLINEや二人きりでの食事を経て、交際がスタートしました。
周囲には秘密で交際していましたが、一人暮らしだった藤沢さんの自宅に横塚さんが泊まりに来ていた日、妻の母が突然訪問するというハプニングが発生。なんと、横塚さんが妻の「ジェラートピケ」のパジャマを窮屈そうに着て料理をしている最中に、母が合鍵で入ってきたのです。逃げも隠れもできない状況で対面した際、母の第一声が「友達ですか?」だったことに対し、お二人は「『なわけないじゃん』って言いたかった」と当時を振り返り、スタジオの笑いを誘いました。
囲碁の対局に臨むプロ棋士の横塚力氏
夫婦としての初対局:若鯉戦での激突
7年間の交際を経て、2024年に結婚。そのわずか1週間後、「広島アルミ杯・若鯉戦」が開催され、プロになって初めて夫婦が対局する機会が訪れました。順調に勝ち進んだお二人は、なんと準決勝で直接対決することに。対局前夜は別々の部屋に泊まり、連絡も取らずに翌朝を迎え、緊張感の中で行われた対局は横塚さんが勝利しました。
横塚さんはそのまま大会で優勝し、優勝スピーチへ。藤沢さんは「20年前とは違って謙虚なスピーチだった」と語りましたが、横塚さんが「『準決勝では普通に勝って…』って言えば良かったですね」と、20年前の「失言」を引用してジョークを飛ばすと、再びスタジオは爆笑に包まれました。
結論
プロ囲碁棋士としてトップを走りながら、小学生からの縁を繋ぎ、夫婦となった藤沢里菜さん・横塚力さん。ライバルとして、そして人生のパートナーとして支え合うお二人の、波瀾万丈でありながらも愛情あふれる物語は、7月13日(土)昼12時55分からの『新婚さんいらっしゃい!』で詳しく語られます。ぜひ番組をご覧ください。
参考文献: