2018年に惜しまれつつこの世を去った国民的歌手、西城秀樹さんの長男で、現在タレントとして活動する木本慎之介氏が、7月13日に放送されたインターネット番組に出演しました。番組内で、亡き父・西城さんの“驚くべきお年玉事情”や“子どものための貯金エピソード”を明かしたところ、視聴者の間で「ただの親の金自慢」と冷ややかな声が噴出し、波紋を呼んでいます。
現役歌王JAPANに出演予定の西城秀樹さんの長男で歌手の木本慎之介氏(本人インスタグラムより)
高額お年玉と巨額貯金明かしに広がる波紋
木本慎之介氏は番組中、幼少期に西城秀樹さんから「毎年10万円くらいのお年玉をもらっていた」と笑顔で語りました。この告白に共演者からは驚きの声が上がりましたが、さらに続けて「父は姉弟3人のために毎月それぞれ50万円ずつ貯金してくれていて、いつの間にか口座に3000万円くらい貯まっていました」と、その具体的な金額まで明かしました。この貯金は兄弟が結婚する際に渡すと決められていたそうで、木本氏は父の愛情と経済的な配慮に対し「かっこいいと思った」と称賛の言葉を送りました。
しかし、この“破格の金額”に関するエピソードは、インターネット上では好意的に受け止められませんでした。特にX(旧Twitter)では、「あくまで個人的な見方ですが…この方も…二世として…大成はしなさそう」「ただでさえ、2世で立ってんのに金の話とか品がない感じの路線で行くのかな?」といった厳しい声が多数寄せられ、物議を醸しています。
SNSで批判殺到「親の金でイキってるだけ」の真意
なぜ、このような発言が公衆の反感を買ってしまったのでしょうか。芸能ジャーナリストは、その背景には「一般視聴者とのギャップ」があると指摘します。西城秀樹さんが昭和を代表するスーパースターであり、その収入が桁違いであったことは周知の事実です。しかし、木本氏本人の努力や実績がまだ世間に十分に浸透していない中で、“金銭的に恵まれていた子ども時代”を武勇伝のように語る行為は、多くの一般人からすれば「親の金で威張っているだけ」と捉えられかねないのです。これは、二世タレント全体に向けられる風当たりの強さ、そして世間の厳しい視線を示す象徴的な事例とも言えるでしょう。
二世タレントに立ちはだかる「親の七光り」の壁
芸能ジャーナリストは続けて、「視聴者は、二世タレントが親をリスペクトする気持ちは理解していますが、自分で成功を掴んだわけではないので、お金の話を露骨に出されると一気に反感を買いやすい」と解説します。同じ内容を語るにしても、その言い方次第で「親の愛情」が「金の自慢」に聞こえてしまう危うさがあるのです。二世タレントは、生まれながらにして親の知名度という大きなアドバンテージを持つ一方で、常にその「親の七光り」という言葉と評価がつきまといます。真の実力が伴わなければ、どんな言動も批判の対象となりかねない厳しい環境に置かれていると言えるでしょう。
『現役歌王JAPAN』出演など今後の活躍への期待と課題
そうした批判に直面しながらも、木本慎之介氏は今年、韓国で高視聴率を記録した番組の日本版『現役歌王JAPAN』に出演することが決定しています。また、2025年4月に出演した『ハマダ歌謡祭』では、父・西城秀樹さんの名曲『YOUNG MAN』を歌唱し、ネットでは「お父さんの声にそっくり」との声も上がるなど、その歌唱力にも期待が寄せられています。
芸能ジャーナリストは、木本氏が2023年にタレントのヒロミさんが開催したイベントで、生前の西城さんと親交のあった木梨憲武氏の大トリステージ上で紹介されるなど、人柄の良さからくる人脈も持ち合わせていることを評価しています。今回の発言も、悪気があってのものではなく、純粋に「父の愛情」を紹介したかったのだろうと分析。しかし、今後木本氏に求められるのは、まさにその「親の七光り」を逆手に取るくらいの覚悟と、自身の「実力」です。自身の言葉で、自身の物語を語る真のアーティスト、そしてタレントとしての成長が期待されます。
結論
西城秀樹さんの長男・木本慎之介氏の親に関する金銭エピソードは、公衆の厳しい目にさらされ、二世タレントが直面する独特の課題を浮き彫りにしました。しかし、彼の今後の活動、特に歌唱力を通じた活躍は、その逆風を追い風に変える可能性を秘めています。西城家の“YOUNG MAN”が、親の偉大さに甘んじることなく、自らの力で新たな道を切り拓き、真の成功を掴む日が来ることを、多くの人々が期待し見守っています。