山本太郎氏、参院選へ過熱する「お辞儀パフォーマンス」に国民の反応は?

7月20日の投開票が迫り、参議院選挙に向けた各党の選挙活動は一層熱を帯びています。特に、れいわ新選組の代表である山本太郎参議院議員は、今回の参院選マニフェストの柱の一つである「食と農業を守る」を強くアピールするため、農家を訪問し、深々と頭を下げる写真を公開しました。彼の政治活動において「パフォーマンス」と称される手法は度々注目を集めてきましたが、今回の「お辞儀アピール」は有権者にどのように受け止められているのでしょうか。

マニフェスト掲げた「深々とお辞儀」の真意

7月15日、れいわ新選組の公式SNSアカウントでは、山本議員が農家に対して90度以上深く頭を下げる写真が投稿されました。これは、参院選に向けた「食と農業を守る」という政策を訴えるためのアピール戦略の一環と見られています。政治ジャーナリストは、山本議員がこれまでも「パフォーマンス的な活動を散々行ってきた」と指摘。同日公開された街頭演説の様子でも、現政党の政策に対し「寝言は寝て言えなんですよ」「搾取し続けるのをやめろよ」といった強い言葉で熱弁を振るう姿は、「さすが元役者というべきか、立て板に水のようにスラスラと熱い言葉が出てくる」と評され、その熱意ある語り口は多くの聴衆を引きつける要因となっています。

れいわ新選組代表の山本太郎参議院議員が農家訪問時に深々と頭を下げる姿。れいわ新選組代表の山本太郎参議院議員が農家訪問時に深々と頭を下げる姿。

論争を呼んだ過去の「パフォーマンス」戦略

山本氏の「パフォーマンス」は、今回の選挙戦に限ったことではありません。2023年には、大分県で行われた増税反対や消費税廃止を訴えるデモに、自ら「いますぐ減税!」と声を張り上げて参加。さらには、列を離れて車道に飛び出し、信号待ちの車の車内にマイクを伸ばしてコールアンドレスポンスを求める場面もあり、これには「危なすぎる」と安全性を懸念する声が殺到しました。

国会内においても、彼のパフォーマンスは繰り広げられています。特に印象深いのは「牛歩戦術」です。2023年の新年度予算会議では、投票箱まで意図的にゆっくりと歩くことで審議時間の引き延ばしを図りました。結果として「棄権」とみなされたものの、その後に壇上で「売国棄民予算に反対だ!」と叫び、議場を騒然とさせています。同様の「牛歩戦術」は、2015年の安全保障関連法案採決時にも、反対の意思を示すために用いられています。

「ヤラセ」「わざとらしい」SNS上の辛辣な声

今回公開された「お辞儀」写真を含む山本議員のアピール写真に対しては、SNS、特にX(旧Twitter)上で様々な意見が飛び交っています。一部では「明らかに宣伝用ポスター作るために撮影されたヤラセ写真だよね」「さすが役者さんだわ。政治家辞めて戻ってきたら?」といった、演出過剰であると指摘する辛辣な声が目立ちます。「“演出”らしさを感じてすごくわざとらしい。もうちょっと自然にしようよ」「パフォーマンス感に反吐が出る」といったコメントも見受けられ、その「お辞儀」がまるで謝罪のように見える点に対し「いったい、何に謝っているんだろうか」との疑問も呈されています。

選挙戦において有権者へのアピールは不可欠であり、パフォーマンスもその重要な一部です。しかし、山本太郎氏の用いる手法が「度が過ぎる」と捉えられる場合、国民は「白けてしまう」可能性も指摘されています。情報過多の時代、有権者が真に求めるのは、政策の本質と政治家の真摯な姿勢でしょう。

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