サンカントリー航空機、飛行中にエンジン出火 ロサンゼルス国際空港に緊急着陸

米国の格安航空会社(LCC)サンカントリー航空のボーイング737型機が、飛行中に右エンジンから出火するトラブルに見舞われ、ロサンゼルス国際空港(LAX)へ緊急着陸しました。この重大な事態を受け、米連邦航空局(FAA)が詳しい調査を進めています。

飛行中の出火、乗客の鮮明な証言

出火が発生したのは14日(現地時間)のことです。搭乗していた乗客の一人であるルース・ソレンソンさんは、CNNの取材に対し当時の状況を鮮明に語りました。「離陸してわずか25分も経たない頃、まるで機体に雷が直撃したか、何かが爆発したかのような激しい音が響き渡りました」と証言。その後、「実際にエンジンが停止する音が聞こえ、窓の外には炎が吹き出すのが見えました」と、緊迫した機内の様子を伝えました。この証言は、突然の航空機トラブルの恐ろしさを物語っています。

サンカントリー航空ボーイング737型機の右エンジンから炎が噴出する様子サンカントリー航空ボーイング737型機の右エンジンから炎が噴出する様子

緊急事態宣言とプロフェッショナルな対応

サンカントリー航空の声明によると、当該機は乗客166人を乗せ、ミネアポリス・セントポール国際空港へ向かう途中でした。離陸直後に片方のエンジンに「問題」が発生したことを受け、パイロットは直ちに緊急事態を宣言。迅速な判断と操作により、ロサンゼルス国際空港への引き返しを決定しました。同機は無事に滑走路に着陸し、待機していた消防車隊に迎えられました。その後、自力で地上走行し、ゲートへと向かいました。ソレンソンさんは、無事着陸後の対応についても触れ、「午前3時から8時半まで空港の床で眠り、新しいサンカントリー便で帰宅しました」と語っています。

安全最優先の姿勢と今後の調査

今回の事態に対し、サンカントリー航空は声明で「乗客と乗員の安全が当社の最優先事項です」と強調しました。また、「顧客の安全確保に尽力したパイロットと客室乗務員のプロ意識に深く感謝します」と述べ、危機管理における乗員の冷静かつ的確な対応を称賛しました。現在、FAAによる詳細な原因究明が進められており、再発防止に向けた対策が講じられることになります。乗客全員が無事であったことは幸いであり、航空安全に対する社会の関心が高まっています。

参考文献