石破首相、参院選大敗後も「続投」表明:政局の行方と自民党の試練

衆院選に続き、参院選でも与党過半数を割り込む歴史的敗北を喫した自民党。多くの予想に反し、石破茂首相は参院選当日のテレビ出演で「続投」を認め、翌21日の記者会見で正式に続投を表明した。この異例の判断が、今後の政局に大きな波紋を広げている。

参院選大敗への「国民の審判」と続投の理由

石破首相は記者会見で、「参院選で極めて厳しい国民のご審判をいただいた。自民党、公明党の同志が議席を失ったことは痛恨の極みだ」と、厳粛な面持ちで語り始めた。しかし、「政治に一刻の停滞も許されない」として、比較第一党としての責任を強調。引き続き公明党と連携し、政権運営にあたる意向を明確に示した。

自民党内に広がる「まさかの続投」と前例なき少数与党

首相の続投表明は、党内外に大きな衝撃を与えた。ある閣僚経験者は「選挙前に辞任を決めたとばかり思っていたが、続投と言われて本当にひっくり返った」と驚きを隠さない。1955年の結党以来、自民党が衆参両院で過半数を割る「少数与党」となるのは初の事態だ。石破首相の下で、衆院選、東京都議選、参院選と主要選挙で連敗しているだけに、党内の困惑は大きい。

参院選大敗後も続投を表明する石破茂首相参院選大敗後も続投を表明する石破茂首相

連立政権への模索と野党の「泥舟」論

政権安定化のため、石破首相は記者会見で公明党以外の他党との「真摯な議論」を通じた連立の可能性を示唆した。しかし、石破政権が主要選挙で連敗を続ける「泥舟」状態であるとの認識は野党に強く、立憲民主党幹部からは「自民党と連立を組めば、解散総選挙で大量落選者が出る」と連立を否定する声が上がる。野党側は、自民党の弱体化を機に「野党連携で石破政権を倒せる態勢を築きたい」との姿勢を鮮明にしている。

今後の「ポスト石破」候補と目される有力政治家今後の「ポスト石破」候補と目される有力政治家

参院選での歴史的敗北と首相の続投表明により、日本の政局は新たな局面を迎えている。少数与党として、石破政権が今後いかに国会運営を行い、国民の信頼を取り戻していくのか。また、野党が連携を深め、対抗勢力として台頭できるのか。今後の政治動向から目が離せない。


[出典] Yahoo!ニュース
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