自民党の西村康稔衆議院議員が7月22日に自身のX(旧Twitter)に投稿した「タメ口」での返信が、大きな波紋を呼んでいます。国民からの厳しい視線が注がれる中で飛び出したこの発言は、SNS上で疑問や批判の声が相次いでいます。過去に新型コロナ対策で謝罪撤回に追い込まれた経験を持つ西村氏の言動は、与党・自民党が直面する苦境と相まって注目されています。
「見てろよ」発言が招いた波紋とSNS上の反応
西村議員は、一般ユーザーの「行動していきますと言うけど行動しないのが、自民党議員なんだよな」というコメントに対し、引用リプライで「見てろよ」と返信。この高圧的な「タメ口」表現には、ネット上で即座に反発の声が上がりました。「政治は結果責任」と実績を問う声や、「ごめんなさいから入らないと反省の色なし」といった批判が相次いでいます。さらに、「コロナ煽動者の一人がなにを偉そうに」と、過去の新型コロナ対策での言動を引き合いに出す意見も見られ、その政治姿勢全体が問われています。
自民党の西村康稔議員が投稿したXでの「見てろよ」発言が物議を醸している様子。
過去の“大失態”:新型コロナ対策での「恫喝」騒動
元通商産業省官僚の西村康稔氏は、2003年衆議院初当選以来、自民党で当選を重ねています。彼のキャリアで記憶される「大失態」は、2020年3月就任の新型コロナウイルス感染症対策担当大臣時に発生。2021年7月、緊急事態宣言下で飲食店が酒類提供禁止に応じない場合、情報を金融機関に提供すると示唆し、「恫喝」と批判されました。この方針は大きな波紋を呼び、西村氏もXで反省表明後、撤回に追い込まれています。今回の「見てろよ」発言は、コロナ禍で露呈した高圧的な「オラオラ」気質が再燃した証左と見られます。
自民党の苦境と西村議員の発言の背景
西村議員の発言は、自民党が政治的苦境にある中で飛び出しました。7月20日投開票の参院選では、与党が過半数を割る「歴史的敗北」を喫し、昨年10月の衆院選に続く厳しい結果となりました。政治ジャーナリストは、石破茂首相が続投意思を示すも、党内外からの退陣圧力が強まる状況に言及。「見てろよ」発言が、石破内閣退陣と新自民党構築への“宣言”だった可能性に触れつつも、公の場での「タメ口」は不適切で、丁寧な言葉遣いをすべきだと厳しく指摘しています。
コロナ対策での「失態」に続き、今回の「タメ口」発言で再び物議を醸した西村氏。自民党の苦境が深まる中、彼の言葉遣いと政治姿勢に改めて注目が集まっています。自身の発した「見てろよ」という“啖呵切り”が、今後の政治活動でどのような具体的な成果に結びつくのか、国民は厳しい目でその活躍を注視していくことでしょう。