トランプ氏の「コカ・コーラ砂糖変更」発言の波紋と正式発表:米飲料業界の動き

ドナルド・トランプ元米大統領が、米飲料大手コカ・コーラがアメリカ国内で販売する飲料にサトウキビ由来の砂糖を使用することに合意したと発表し、その内容が大きな注目を集めました。ホワイトハウスの公式SNSも、トランプ氏の投稿を引用し、”トランプ・カラー”に染まったコーラのイラストを大々的にアピールするなど、異例の展開を見せました。

トランプ氏の「サトウキビ糖使用」発表とその背景

トランプ氏は7月16日、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」を更新し、コカ・コーラとの合意内容について言及。「アメリカ国内で販売されるコカ・コーラに、本物のサトウキビ由来の砂糖を使用するようコカ・コーラ社と話し合い、彼らもそれに同意した」と綴り、「この決断は、彼らにとって非常に良いものとなるだろう。その方がおいしいからね」と自身の見解を示しました。現在、アメリカ国内で流通するコカ・コーラには、高果糖コーンシロップが主要な甘味料として使用されています。

コカ・コーラ社の初期対応と甘味料への見解

トランプ氏の発言を受け、ガーディアン紙の報道によると、コカ・コーラ社は当初、甘味料の安全性について声明を発表しました。同社は、「高果糖コーンシロップはトウモロコシから作られた甘味料に過ぎず、安全である」と強調。さらに、「1回分あたりのカロリーは上白糖と同じくらいで、体内でほぼ同じように吸収・消化される」と説明しました。また、同社は「米国医師会も、コーンシロップが肥満の大きな要因だとは認めていない」と述べ、甘味料に対する懸念を払拭しようとしました。

世論の反応とコカ・コーラの最終決定

トランプ氏の発表に対し、SNS上では「ほかにもっと取り組むべき課題があるはずだ」といった冷ややかな意見も寄せられました。当初、コカ・コーラ社はトランプ氏のSNS投稿を受けても、材料の変更について明確には認めていませんでした。しかし、7月22日には方針転換し、サトウキビ由来の砂糖を使ったコカ・コーラを米国内で発売すると正式に発表しました。発売時期は今秋を予定しており、同社のジェームズ・クインシーCEOは、製品ラインナップを拡大し、「消費者が望む多様なエクスペリエンスの関心に応えたい」とコメントしています。

トランプ大統領(当時)の発表を受け、トランプカラーに染まったコカ・コーラのイラストトランプ大統領(当時)の発表を受け、トランプカラーに染まったコカ・コーラのイラスト

参考文献

  • BuzzFeed Japan
  • Yahoo!ニュース