トランプ米大統領の就任から半年が経過し、各調査機関から「トランプ支持率」の世論調査結果が相次いで発表されています。ギャラップ、FOXニュース、リアル・クリア・ポリティクスなど主要なデータから、その支持率の動向と背景を詳細に分析します。
ギャラップ調査の詳報と無党派層の動向
米調査会社ギャラップが24日に公表した調査では、トランプ大統領の支持率は37%となり、就任半年間で最低を記録しました。第2次政権発足時の1月調査の47%から10ポイント低下しています。共和党支持層では1月から2ポイント減の89%と依然高い支持を維持している一方で、無党派層では17ポイントも低下し29%にまで落ち込みました。無党派層における支持率低下は、政府予算やウクライナ問題を巡るトランプ氏の対応への評価が低いことが要因と見られます。第二次世界大戦後の大統領で2期目の同時期(4~7月)のギャラップ平均支持率と比較すると、トランプ氏は最低の40%で、ブッシュ(子)氏の47%やニクソン氏の44%を下回っています。
ドナルド・トランプ元大統領が演説を行う様子。就任半年後の支持率に関するニュース記事に掲載。
FOXニュース調査と他調査との比較
一方、FOXニュースが23日に発表した支持率は46%と、ギャラップの調査よりも9ポイント高い結果となりました。共和党支持層では88%が支持し、ギャラップと同様に高い人気を示しています。また、無党派層でも37%と、ギャラップより8ポイント高い支持率を記録しました。各世論調査では、民主党支持層がトランプ氏に強く反発している傾向が見られ、今後の支持率動向は無党派層の動向に大きく左右されると分析されます。
政策別支持率とリアル・クリア・ポリティクス平均の推移
FOXニュースの調査では、トランプ氏の諸政策のうち「国境警備」で56%、「移民問題」で48%が賛同を得ています。しかし、「物価高騰」と「関税」に関してはともに賛同が36%にとどまり、反対の声が強いことが示されました。政治サイト「リアル・クリア・ポリティクス」が集計した支持率平均は、1月の50.5%から徐々に低下し、4月と5月には45.1%に落ち込みました。その後、一時的に47%前後に回復しましたが、再び下降傾向に転じ、現在は45%台で推移しています。
トランプ大統領の支持率の推移を示すグラフ。ギャラップやFOXニュースなどの世論調査結果を比較。
トランプ大統領の就任半年における支持率は、各調査機関で差異が見られ、特に無党派層の動向がその鍵を握ることが明確になりました。政策別の評価の差も今後の政権運営に影響を与える要因となるでしょう。