2025年参院選で14議席を獲得し躍進した参政党の神谷宗幣代表が、7月27日放送の読売テレビ「そこまで言って委員会NP」に出演し、作家の竹田恒泰氏と皇位継承問題について激しい議論を交わしました。番組は「2025参院選 総括 ニッポンの明暗 徹底討論SP」と題され、日本政治の重要課題が討議されました。
参政党の神谷宗幣代表がテレビ番組で皇位継承問題について発言する様子。
参政党神谷代表のテレビ出演と討論の背景
リモート出演した神谷宗幣代表は、各パネリストからの質問に応じました。その中で特に注目されたのは、明治天皇の玄孫である作家の竹田恒泰氏からの「皇位継承」に関する質疑です。参議院選挙後の重要な時期に、公共の電波でこのデリケートな問題が議論されたことは、国民の関心を集めました。
竹田恒泰氏からの「皇位継承」に関する問い詰め
竹田氏は神谷氏に対し、過去の女性天皇を認めるような発言と、参政党が掲げる皇位の「男系継承」の方針との間に矛盾があるのではないかと問い詰めました。特に、女性天皇、女系天皇、そして女性宮家の創設を「セットで認めない」という自身の見解を示し、女性天皇を認めることが「男系維持のリスクを高める」と主張。神谷代表に対し、考えを変えるよう強く求めました。
神谷代表の反論と個人の見解
これに対し、神谷氏はまず「党の方針として男系男子維持に変わりはない」と強調し、党代表として皇位継承会議で女性天皇や愛子さまの即位を主張したことは一度もないと前置きしました。しかし、「ただ個人の見解として、過去に女性天皇がいらしたので、皇位継承できる選択肢は増やしておいたほうがいいので、一概に否定する必要はない」と説明。自身の見解と党の方針は異なると述べ、国会議員それぞれに多様な考えがあることを示唆し、竹田氏の主張を「傲慢ではないか」と反論しました。
激化する議論と神谷氏の揺るがぬ主張
議論はその後も激しさを増し、竹田氏が「なんでそんなにこだわるのですか」と問い続けると、神谷氏は「言われたから個人の見解や考えを変えるのはおかしな話で、私は一貫性を持ちたい。誰に何を言われようが、自分の考えを変えるつもりはありません」と強い口調で反論しました。これに対し竹田氏が「間違ってますよ」と吐き捨てるように言うと、神谷氏は「間違っているかどうかは、それはあなたの主観です。違いますか」と応じ、議論は白熱した様相を呈しました。
今回のテレビ討論は、参政党と神谷代表の皇位継承に対する複雑な立場、すなわち党の方針と個人の見解の違いが明確になっただけでなく、日本の伝統的な価値観と現代的な視点との間の緊張関係を浮き彫りにしました。この激論は、今後の日本の政治と社会における皇位継承問題の議論に、新たな一石を投じるものとなるでしょう。
参考文献:
- 日刊スポーツ (2025年7月27日). 参政党・神谷宗幣代表に“皇位継承”について詰め寄った竹田恒泰氏. https://www.nikkansports.com/general/nikkan/photonews/photonews_nsInc_202507270001184-1.html
- Yahoo!ニュース (2025年7月27日). 参政党神谷宗幣代表“皇位継承”で竹田恒泰氏とバトル勃発「言われたから考え変えるの、おかしな話」. https://news.yahoo.co.jp/articles/f445b61cc63239801a390e665f4566df7915919d