中国武術で知られる中国・河南省の少林寺は27日、寺の資産やプロジェクトの資金を横領した疑いがあるとして、著名な住職の釈永信氏を調査していると発表した。複数の中国メディアが報じた。
発表によると、釈氏には重大な戒律違反があり、長期にわたり多くの女性と不適切な関係を持ち、子供もいたという。横領などについては刑事事件の可能性があるとして、複数の部門で調査を始めたとしている。
少林寺のホームページなどによると、釈氏は1965年生まれ。少林寺はその知名度を利用した事業で知られており、87年以降、寺院内の事務の責任者を務めてきた釈氏は、その手腕からインターネット上で「少林寺CEO(最高経営責任者)」と呼ばれていた。2002年以降は中国仏教協会副会長も務めていた。【北京・畠山哲郎】