7月25日放送のNHK連続テレビ小説『あんぱん』では、今田美桜演じる“のぶ”と北村匠海演じる嵩が遂にお互いへの思いを告白。この愛の告白に繋がる重要な役割を担ったのが、妻夫木聡が演じる八木信之介だった。かつて「ひとりの時間を作ることも大事」と語っていた妻夫木だが、彼の俳優人生は多忙を極めているようだ。
NHK朝ドラ「あんぱん」のキーパーソンとして活躍する俳優・妻夫木聡
朝ドラ『あんぱん』でのキーパーソンとしての存在感
妻夫木聡が演じる八木信之介は、6月の「軍隊編」で軍隊のしごきに苦しむ崇を気遣う上等兵として登場。今回の“戦後編”に再登場した八木がのぶを励まし寄り添ったことで、二人の関係を深めるきっかけを作った。「あんぱん」におけるキーパーソン的な存在と言えるだろう。
八木のモデルは、ハローキティなどを世に送り出した「サンリオ」創業者の辻信太郎氏だとされている。辻氏は、まだ駆け出しの漫画家だったやなせさんの才能を見出し、二人の出会いが後にアンパンマンの創作に繋がったとされている。こうした史実をなぞるなら、今後も妻夫木が演じる八木はドラマの中でますます活躍することが期待される。
続く多忙な日々:映画『宝島』主演、幻の『国宝』出演の可能性
脇役でありながらも強い存在感を示す妻夫木だが、彼の仕事は途切れることがない。2022年に雑誌のインタビューで、人生の後半を意識し「ひとりの時間を作ることも大事」と、仕事を選別してプライベートを充実させたいと語っていたが、40代になっても妻夫木は映画やドラマに出ずっぱりだ。今年9月には、製作費25億円とも言われる主演映画『宝島』が封切りされる予定だ。
さらに、現在空前の大ヒットとなっている歌舞伎の女形の世界を描いた映画(『国宝』を指す)にも、出演する話があったという。2010年に公開されてヒットした映画『悪人』で主人公を務めた妻夫木は、監督の李相日氏と原作者である吉田修一氏から、次回作は「妻夫木さんを女装させる話が作りたい」と企画されていた経緯がある。この二人が再びタッグを組んで動き出した『国宝』に、当初は妻夫木も出演する可能性があったようだ。
10月期TBS日曜劇場『ザ・ロイヤルファミリー』主演決定
そして、10月からは新たな大きな仕事が始まる。公式な発表はまだされていないものの、10月クール放送のTBS系日曜劇場『ザ・ロイヤルファミリー』で主演を務めることが決まっているという。
この作品の原作を手がけた作家の早見和真と妻夫木は友人同士で、盟友とも言える間柄だ。これまで妻夫木が主演を務めた2014年の映画『ぼくたちの家族』や2018年の連続ドラマ『イノセント・デイズ』の原作も早見の作品であり、両者の間には厚い信頼関係がうかがえる。
かつてはプライベートの充実を語っていた妻夫木だが、俳優としてのオファーが絶えない現状を見るに、彼が「ひとりの時間」を過ごせる日は、まだまだ先になりそうだ。