新宿御苑で「カブトムシが激減」のナゾ 外国人のセミ捕獲問題も… 意外な真犯人とは


カブトムシの数に異変が

【写真を見る】大量のカブトムシの死骸が… 意外な真犯人とは?

 ***

 ところが、今年は異変が起きているという。実際に現場を訪れてみても、樹液に集まっているのはカナブンやクワガタばかり。新宿御苑にはカブトムシが集まるとされるポイントがいくつかあるが、そのすべてが不思議なほど同じような状況なのだ。

 子供にカブトムシを見せたいと休みのたびに来園している父子は「今日で3度目だけど、まだ生きているカブトムシには出会えてない」と寂しそうに話していた。

意外な犯人

「朝、明るくなって活動を始めたカラスに食べられてしまうんです。カブトムシの数がもっと増えれば9時の開園時間後にも生き残るようになると思う」

 確かに、一部の木の下には数え切れないほどの無残な死骸が。それらには皆くちばしで突かれたらしき穴がいくつも。腹を食べられて上半身だけのまま、まだ動いているものもいる。

 ようやく発見できたのは通うこと4日目。他の甲虫たちと一緒にシラカシの樹液を吸っていたメスのカブトムシほか、カラスの魔の手を逃れた生き残りが全部で3匹。ただし、その木の根元にはその何倍もの数の亡きがらが。都会の昆虫が生き延びるのは大変なのだ。

「週刊新潮」2025年8月7日号 掲載

新潮社



Source link