河野太郎氏、参院選敗因に本音「自分がトップならこんな負けてない」

河野太郎氏がTBS系「サンデー・ジャポン」に生出演し、先の参院選における自民党の敗北原因について率直な見解を語った。JNN世論調査の結果や、お笑い芸人メイプル超合金のカズレーザー氏とのやり取りを通じ、自身の「力不足」と党内課題を認める発言があった。

TBS系「サンデー・ジャポン」に出演し、参院選の自民党敗因について語る河野太郎氏TBS系「サンデー・ジャポン」に出演し、参院選の自民党敗因について語る河野太郎氏

JNN世論調査が示す自民党敗因

番組が紹介したJNNの世論調査では、「自民党が敗北した理由」として、「自民党に期待できないから」が46%と最も多く、「石破政権に期待ができないから」が20%、「他の政党の方が期待できるから」が15%という結果が示された。これに対し、メイプル超合金のカズレーザー氏は、この結果を「誰かに対するイエスと言うより、自民党に対するノーの方が多かった」と分析し、党への不満が主な敗因と指摘した。

河野氏「自分がトップなら」発言の真意

カズレーザー氏から、昨年の自民党総裁選出馬時に現役世代の社会保険料負担軽減を強く訴えていた河野氏に対し、「狭い範囲ではっきりとしたメッセージを出された。今回(参院選で)野党もそういったメッセージを出した党が結構票を伸ばしたと考えると、正直『自分がトップだったらこんな負けてないんじゃないか』と思わないですか?」と鋭い質問が投げかけられた。これに対し河野氏は「思いました」と即答。そのあまりの率直さにスタジオからは笑いが起こった。

続けてカズレーザー氏が「でも総裁選ではそれだと自民党内から票が集まらないという、社会とのズレがはっきりあるような気がする」と指摘すると、河野氏は「それは河野太郎の力不足だった。党内をしっかり説得しきれなかったのは、自分の力不足」と、自身の責任を認めざるを得なかったと語った。

財政再建と給付政策の乖離

河野氏は、党内では一貫して財政再建をきちっと主張すべきであり、「消費税は減税しないと言っておきながら給付というのは、これはない」と考えていたという。しかし、最終的には「給付は全員に出します」という党の方針が決定されたことに対し、「必要な人に出すなら分かるけど、そうならなかった」と自身の主張が通らなかった経緯を振り返った。これは、自民党内の政策決定プロセスにおける葛藤と、財政規律を重視する河野氏と党主流派との意見の相違を示すものだ。

結論

今回の河野氏の発言は、参院選での自民党の敗北が、単なる選挙戦略の失敗に留まらず、党内の政策論争やリーダーシップのあり方に根深い課題があることを浮き彫りにした。彼の率直な自己分析は、今後の自民党が国民の期待に応え、信頼を回復していく上で、どのような変革が必要なのかを示唆していると言えるだろう。


参照元: Yahoo!ニュース / 日刊スポーツ