夫婦で病を抱えて
両院議員総会を経て石破茂首相(自民党総裁)の退陣は不可避と見られる中、総裁選をめぐる報道も過熱しつつある。有力候補として高市早苗前経済安保担当相の名があがるが、女性初の宰相に手をかけているかというとそういうこともなく、いばらの道を進んでいるようだ。
「高市氏は何があっても総裁選に出馬すると見られていますが、自身をめぐる環境はなかなか厳しいものがあるようです」
と、政治部デスク。参議院選挙の開票前に出馬表明と見られる発言をした「フライング」の評判が芳しくないことについては、以前お伝えした通り(関連記事:「高市早苗」フライング不発で今回も「首相の座」に届かなさそうな決定的理由)。
しかし、もう少し深刻な問題もあるようだ。
「夫である山本拓元衆院議員が2025年に入って脳梗塞で倒れ、その介護をする日々です。高市氏自身も体調が芳しくないようです。関節リウマチを発症し膝に爆弾を抱えていることは以前に自ら明らかにしており、状況は良くないようです」(同)
麻生派を頼ったが
健康面での不安に加えて、かねてより指摘されるのが党内議員間での支持が広まっていない点だ。
「去年の総裁選の決選投票で石破氏に負けて以降、党内に基盤を持たない高市氏は来たる総裁選に向けて計算できる集団を確保しようと動いていました。派閥として唯一残った麻生派がその1つです。派閥を率いる麻生太郎自民党最高顧問は求められれば拒まないタイプなのである程度の関係は構築できたと見られていますが、誰が総裁選に出ても高市氏支持で派内がまとまるかというとまったくそんなことはなさそうです」(同)
昨年の総裁選の1回目の投票で高市氏はトップを獲得した。党員30万人にリーフレットを配布したことが結果につながったと指摘する声は大きいようだ。
「“高市早苗です。いつもご支援ありがとうございます。といったメッセージが自宅に届いてとてもうれしかった”といった反応はものすごく多かったようです」(同)